川窪万年筆店

都営三田線「千石」駅A4出口から徒歩7分の場所にある「川窪万年筆店」は万年筆等の製造・修理・販売を行っている。同店の歴史は1926（昭和元）年と約100年前にまで遡る。創業者である川窪長七氏は早稲田界隈に小さな店を開き、学生・大学教授向けに万年筆を製造・販売していた。

現店舗の文京区・千石に移転してからは、菊池寛、宇野千代、川端康成の雪国を英訳したノーベル文学賞受賞者であるE.サイデンステッカーといった著名人の愛用品の修理・調整を手掛けた。二代目である川窪一夫氏はパイロット大型蒔絵万年筆の開発に携わるなど万年筆の発展に寄与した。現在は三代目、川窪克実氏に万年筆に関する技術は継承されている。

フルオーダーによるオリジナル万年筆の製造も請け負うなど、日本国内に留まらず世界でも指折りの知識と技術は、著名人やプロユースから厚い支持を受けている。「ALWAYS３丁目の夕日」やNHK大河ドラマ「いだてん」など、数々の映画やＴＶドラマ、ＣＭといったメディアで「川窪万年筆店」が手掛けた万年筆が使用されている。

万年筆の修理・調整については、年代やメーカーを問わず、あらゆる万年筆の修理を請け負っている。それを可能としているのは全ての万年筆の素材・構造に精通した知識、そして破損・不足パーツは自作できる高い技術によるもの。部品切れ等でメーカーから修理不能と宣言された製品であっても同店に依頼すれば修理ができるというから驚きだ。

店頭では世界の一流ブランド、オリジナル筆記具、ヴィンテージ筆記具等が並ぶ。デジタル社会となった今も、筆記用具はビジネス、プライベート両面で必要となる。一生物の万年筆を手に入れたい、そんな時は是非とも頼りにしたい1軒だ。

川窪万年筆店
所在地：東京都文京区千石2-31-7 
電話番号：090-9959-9950
営業時間：10:00～20:00
定休日：日曜日
https://kawakubofp.com/