吉祥寺南町に暮らすKICHIJOJI-MINAMI areaguide

食べて幸せ国産小麦のパンと焼菓子

おかしのいえとパン屋のぱんさん

あたたかい笑顔が印象的な店主の竹内凜さん
あたたかい笑顔が印象的な店主の竹内凜さん

「兄弟たちが自分の作ったお菓子を食べて、喜んでくれるのがうれしかった」。それがお菓子作りに興味をもったきっかけだと笑顔で語る、店主の竹内凜さん。専門学校で菓子作りを本格的に学んだ後、都内有数のベイクショップやパティスリーで修行を積み、腕を磨いた。しかし、2020(令和2)年にコロナ禍による打撃を受けて勤め先が閉店。将来を考えていた矢先、思い立って実家のキッチンを利用して、個人でお菓子作りをスタートさせた。以前から知り合いにお菓子をプレゼントしたり、販売を求める声ももらっていたが、このタイミングで個人店を始めたのは、また別の強い想いがあったから。店をオープンしたのは世の中がコロナ禍だった時。飲食店が軒並み向かい風を受け、不安や恐れなどのネガティブな空気が立ち込めていた世情だったが、そんな時だからこそ、人を幸せにするお菓子の力が必要と自ずと生まれた使命感に導かれ、開業を決意した。オープンしてみると、予想以上の反響があり、価格もできるだけ押さえるなどの心配りも影響してか、毎日客が列をなした。

厨房は自宅のキッチン、販売はキッチンカーで行っている
厨房は自宅のキッチン、販売はキッチンカーで行っている

実は、竹内さんの旦那さんはパン職人。そのため、旦那さんと一緒に店づくりをするということになり、現在のパンとお菓子のお店で落ち着いたのだという。竹内さんの想いが詰まったお店では日々、30種類以上のパンと10数種の焼き菓子を販売。素材にはできるだけ国産、そして旬のものを使うという竹内さん。そこには、「味を調整するなど、不自然なことはしたくない。それに、自然の力だけで育った野菜を食べるとエネルギーをもらえるから」というこだわりがあり、実際に自分で作っている野菜を使うことも。食の大切さを感じながら、素材そのものの味わいをしっかり楽しめるのは当店の商品の特徴だ。

惣菜パンからデザート系までさまざまなパンが並ぶ
惣菜パンからデザート系までさまざまなパンが並ぶ

数ある商品の中でもパンの人気は、フランスパン。水分量が多く、外は硬いが中はもちっとした食感で食べ応えのある一品だが、子どもでもペロリと1本食べてしまう子もいるという。また、お菓子のおすすめは、見ただけで心が躍る「花のクッキー」。バターと小麦、きび砂糖、卵、塩のみを使ったクッキーは、シンプルだからこそ作るのはむずかしという竹内さん。口に入れるとバターの香りと程よい甘みが口の中に広がり、ほっとできる懐かしい味わいの逸品。

店では、パンや焼き菓子に合うコーヒーや、スープなども販売
店では、パンや焼き菓子に合うコーヒーや、スープなども販売
フランスパンと合わせたい「じゃがいもの冷製ポタージュ」
フランスパンと合わせたい「じゃがいもの冷製ポタージュ」

「目指しているのは、誰もが『ただいま』と帰ってこられるお店。昔よくあった駄菓子屋さんのように、子ども一人でも安心して来ることができる、そんな場所にしたいんです」と語る竹内さん。次から次へと訪れるお客さんとのやり取りを見る限り、すでにそんな場所として根付いているのは間違いないだろう。

おかしのいえとパン屋のぱんさん
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺南町4-27-11 
営業時間:7:30~15:00
定休日:火~木曜日
https://www.instagram.com/okashinoie7/?h..

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