歴史や文化も身近な多摩地域の玄関口、京王線特急停車駅「調布」駅周辺エリア

武蔵野の歴史と数々の史跡を持つ文化都市

調布市は東京都のほぼ中央、多摩地域の南東部に位置する。東は世田谷区に接しており、新宿副都心も約15km圏内に入る好立地だ。「神代植物公園」や多摩川など自然も豊かで、「深大寺」など歴史の薫りも深い。

調布市の位置
調布市の位置

また、市内の至るところにいくつもの遺跡があることから、旧石器時代から人が居住していたとされ、市内の博物館などにも出土品等が展示されている歴史ある土地となっている。

かつての調布市は映画の撮影所が多数立地し、東洋のハリウッドとも呼ばれていた。現在も一部の撮影所は残り、「映画のまち調布」をキャッチフレーズに街づくりを進めている。「映画のまち調布 シネマフェスティバル」など映画に関連したイベントも多い。また、「調布」駅南口にある「調布市文化会館たづくり」は文化活動やコミュニティ活動の拠点となるなど、地域に文化が根付いていることも特徴だ。

「深大寺」周辺の街並み
「深大寺」周辺の街並み

買い物環境や深大寺周辺が評価され、高い定住意向

『調布市民意識調査報告書 令和4年度版』によると、調布市民の定住意向は88.9%と高い。そんな定住意向のある人たちの「調布のまちの魅力や個性・特色」に感じる点は「都心への交通の便がよい」が第1位で、「豊かな自然がある」、「日常の買い物が便利」のほか、「深大寺地域の歴史・・観光資源」が挙げられている。駅前の再開発により、より充実した買い物環境が整えられた点や、それとバランスを取るように大人も子どもも楽しめる、もしくは癒しの場となる自然環境が豊富な点が、調布市民にも評価されているのだろう。

「調布のまちの魅力や個性・特色」に対する市民の回答(引用:調布市民意識調査報告書 令和4年度版)
「調布のまちの魅力や個性・特色」に対する市民の回答(引用:調布市民意識調査報告書 令和4年度版)

「住んでいる地域が治安の面で安心して暮らせる場所だと感じていますか」という質問に対しての解答は「安心している」「どちらかといえば安心している」を合わせて82.5%を占めていた。調布市は「新選組」の局長 近藤勇生誕の地としても知られており、それにちなんで「自主防犯団体調布の治安を守る新撰組」というボランティア団体がある。調布青年会議所のOBが中心に立ち上げた団体で、市内で夜間防犯パトロールなどを行っており、こうした活動もあって安心して暮らせる印象が市民にも根付いているようだ。

緑の中で思い思いのスポーツを満喫

調布市は自然に親しめるスポットが多い。特に南側を流れる多摩川沿いにはサイクリングロードが整備され、開放的な風景を眺めながら散策やジョギングも楽しめる。河川敷の「多摩川児童公園」には野球場やサッカー場もある。毎年秋には「調布花火」も行われ、季節の風物詩として親しまれている。

調布市の北西に立つ「味の素スタジアム」はサッカーJリーグのFC東京と東京ヴェルディのホームスタジアムとなっており、試合のある日は熱気で包まれる。「東宝スポーツパーク」にはゴルフコースやゴルフ練習場、テニスクラブがあり、多彩なスポーツを楽しめる。

サッカーなどの試合も行われる「味の素スタジアム」
サッカーなどの試合も行われる「味の素スタジアム」

調布市南部地域では拠点整備と緑のネットワークづくりを推進

『調布市都市計画マスタープラン立地適正化計画』では市域を東部、西部、南部、北部の4地域に分け、それぞれの街づくり方針を示した。南部地域は調布市の南東に位置し、「調布」駅や「調布市役所」が立地する調布市の拠点だ。人口も4地域で最も多く、2021(令和3)年度のデータによると前年に比べ増加している。

4エリアに分けられる調布市のマスタープラン(引用:調布市)
4エリアに分けられる調布市のマスタープラン(引用:調布市)

南部地域の街づくり方針では「行って見たい、住んでみたいまちをつくろう ~にぎわいとやすらぎのまち~」をキャッチフレーズに「調布」駅の駅前広場をはじめとした都市基盤整備を進め、多摩川と「深大寺」周辺を結ぶ緑のネットワーク形成を目指すとしている。つまり、今後はさらに生活利便に恵まれ、緑豊かな街になると期待できる。

調布市の中心拠点として発展を続ける「調布」駅周辺エリア

「調布」駅周辺エリアは南部地域でも特に拠点となる街だ。「調布」駅は京王線と京王相模原線が分岐するターミナルで京王ライナー号以外の全ての電車が停車。京王線内では「新宿」駅に次ぐ乗降客数を誇る。「新宿」駅には特急で15分と近く、都営地下鉄新宿線直通電車も利用できるなど都心へのアクセスも良い。リニア中央新幹線の「(仮称)神奈川県」駅に接続する「橋本」駅にも京王相模原線でダイレクトアクセスでき、さらなる発展が見込まれる。

京王線と京王相模原線の「調布」駅
京王線と京王相模原線の「調布」駅

調布市では「調布」駅前エリアについて、道路など都市基盤施設整備や再開発により、公共施設やショッピング施設、オフィスや文化施設など多彩な機能がバランスよくそろった街を目指している。この方針に基づき「調布」駅の地下化によって生まれた敷地を利用して2017(平成29)年に駅ビル「トリエ京王調布」がオープン。現在も駅前広場の整備が続けられており、2025(令和7)年度末に完成する予定だ。

整備が進められる「調布」駅前の様子
整備が進められる「調布」駅前の様子

調布市の中心地ならではの生活利便に恵まれ、都心へのアクセスも良好で、緑や文化も身近な「調布」駅周辺エリア。今後の発展も確実視され、暮らしの場として将来も有望な街と言えよう。

歴史や文化も身近な多摩地域の玄関口、京王線特急停車駅「調布」駅周辺エリア
所在地:東京都調布市 

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