多彩な文化が集う文化・芸術拠点、池袋エリア
埼玉方面から伸びる鉄道のターミナルとなっている池袋エリア。現在の賑やかな街並みは大正時代に開発・整備が行われたことに始まる。明治時代にまだ江戸の面影が残っていた一帯は、日本鉄道「池袋」駅の開業、東上鉄道、武蔵野鉄道の開通をきっかけに交通の要衝として発展していった。関東大震災以降は東京市郊外の市街化が進んだことに伴って池袋の都市化も加速する。大正末期から昭和初期にかけて「明治通り」をはじめとする駅周辺の街路が整備され、多くの施設が建てられていった。
戦後になると周辺には露店街が形成されるようになる。昭和20年代後半になると大規模な区画整理が実施され、露店街に変わり多くの商業施設が開業。今日見られる街の姿へと変わっていった。
また、池袋周辺は、芸術家が多く集まった「池袋モンパルナス」や、日本を代表する漫画家たちが青春時代を過ごした「トキワ荘」などがあった、文化・芸術の街でもあった。現在も映画館や小劇場が存続し、文化・芸術活動が盛んな街としても知られている。
豊島区では、この環境をもとにした「国際アート・カルチャー都市構想」が進められている。「国際アート・カルチャー都市構想」の中枢エリアとなる庁舎跡地(「豊島公会堂」と「豊島区総合庁舎」の跡地)一帯は「Hareza(ハレザ)池袋」の愛称で整備が進められている。隣接する「(仮称)新区民センター」とともに、多様な文化を発信し新たな賑わいを創出する八つの劇場空間が2020(令和2)年夏に華やかに幕を開ける予定。