都会に佇むガラス張りのパブリックスペース

SHIBAURA HOUSE

1952(昭和27)年に創業し、新聞や雑誌広告の製版を手掛け、現在はパッケージや広告のデザインや画像制作、イベント企画なども行う「株式会社広告製版社(現・ 株式会社 SHIBAURA HOUSE )」が、 建物の老朽化などに伴う社屋建て替えの際、社屋だけでなく地域とも関われる場所になるようにと、オフィスビル兼コミュニティスペースとして2011(平成23)年に開館。「芝浦にある、ひとつの家」というコンセプト、近所に暮らすこどもたちや、会社員、海外ビジターも集まるオープンな場として運営されている。

SHIBAURA HOUSE 外観(Photo: Iwan Baan)
SHIBAURA HOUSE 外観(Photo: Iwan Baan)

建物の設計は、「ルーヴル美術館ランス別館」や「金沢21世紀美術館」などの建築でも知られ、ファッションやプロダクトなど幅広いデザインも手掛ける妹島和世(せじま かずよ)さんによるもの。「人の気配が感じられる、上下階が繋がった家のような空間」という漠然としたリクエストから、基本コンセプトを固めるのに1年間も要したという。洗練された透き通るようなガラス張りの外観は、「田町」駅周辺でも一際目を引く存在感だ。

SHIBAURA HOUSE 1F
SHIBAURA HOUSE 1F

レンタルスペースは個性豊かな4フロア。キッチンも備え飲食も可能な1階リビングはパーティーやワークショップに、1階と吹き抜けでつながる2階ラウンジは小さな展示会に、ホワイトボードやモニターのある3階ラウンジは会議やワークスペースに、プロジェクターや音響機器を完備する5階バードルームはセミナーやイベント、夜景を眺めながらのパーティーなどの用途に適している。また、1・2階は予約が入っていない時には誰でも気軽に出入りができるフリースペースとして近隣に開放し、3階はコワーキングスペースも運営されている。

「OPEN! FURNITURE」(2019年)
「OPEN! FURNITURE」(2019年)

場所の提供だけでなく、コミュニティ形成のための様々な活動も行っている。例えば、オランダ大使館らと協働して行っている「nl/minato (エヌエル・ミナト) 」。港区を舞台にした学びのプログラムで、オランダの事例を軸にしながら共生社会について学び合っている。「OPEN! FURNITURE(オープン! ファニチャー)」は、港区のパブリックスペースの新たな可能性を発見するユニークなプロジェクト。施設から飛び出して港区の街を歩きまわり、街中のさまざまなスペースで誰もが使える家具を制作、そしてそこで音楽やダンスのイベントを開催している。

オランダからWhat Design Can Doの創設者リチャード・ファンデルラーケン氏を招いたイベント(2019年)
オランダからWhat Design Can Doの創設者リチャード・ファンデルラーケン氏を招いたイベント(2019年)

また最近では、コロナによる生活様式の変化やリアルなコミュニケーションの減少などを契機に、暮らしを考え直す場づくりとしてゼロウェイストのスタイルを目指したマーケット「TURIP」もスタート。 1Fのフリースペースで毎週水曜日に、こだわりの農家から直接仕入れた野菜を一個単位や、量り売りなど昔ながらの方法で販売する試みも始まっている。

SHIBAURA HOUSE
所在地:東京都港区芝浦3-15-4 
電話番号:03-5419-6446
営業時間:11:00~16:00 ※イベント等による臨時休館あり。ホームページにて確認のこと
休館日:土・日曜日、祝日
https://www.shibaurahouse.jp/

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