こだわりの珈琲とフードを心温まるもてなしとともに味わえる店

cafe bucher(カフェ・ビシュエ)

「カフェ・ビシュエ」外観
「カフェ・ビシュエ」外観

駅前の喧騒から離れた穏やかな住宅街の一角にあるカフェ。入店前から少しワクワクした気持ちにさせてくれる明るいオレンジのコンテナを利用した店舗に一方足を踏み入れると、温かみのある電球の光りに照らされ、木製のテーブルと椅子が数客、心地よさそうに並んでいる。

老若男女問わず親しめる、温かな雰囲気のお店
老若男女問わず親しめる、温かな雰囲気のお店

店を運営するのは高須さんご夫婦。ご主人は学生時代にさまざまなカフェを巡り、飲み歩いていたというカフェ好き。実家は割烹居酒屋を営んでいたが、自分は酒が飲めないから、といつか店をやるならカフェをという想いがあったという。

友人に誘われて銀座のサイフォン珈琲の専門店で働き始め、多様な珈琲や師匠と呼べる焙煎士との出会いを経て、好きを越えて徐々に珈琲の深みにはまっていった。修業を積んだ後、1991(平成3)年に吉祥寺で15坪の珈琲専門店をオープンさせたが、2018年(平成30年)に現在の場所へ店を移転。近隣住民や吉祥寺時代の常連の他、周辺を散策する一見が立ち寄る、街の憩いのカフェとして親しまれている。

業界歴40年以上の高須さんの師匠はコクテル堂の先代社長
業界歴40年以上の高須さんの師匠はコクテル堂の先代社長

店には、珈琲、紅茶、ジュースなどさまざまなドリンクメニューがあるが、おすすめはやはりご主人の熟練の技が光るハンドドリップ珈琲。使用するのは収穫した生豆を数年寝かせ、深煎りして甘みを持たせたオールドビーンズ。苦味もありながらスッキリとした飲み口で、珈琲のコクを感じながらも飲みやすいのが特徴だ。「珈琲が苦手な人はおいしい珈琲に出会っていない」と言いきるご主人の言葉にも納得の一杯を味わうことができる。

有名陶磁器メーカーのカップを使うなど食器にもこだわりが光る
有名陶磁器メーカーのカップを使うなど食器にもこだわりが光る

また、そんな珈琲をより楽しませてくれるのが、奥様の作るケーキ。珈琲はご主人、フードは奥様が担当しているという当店。珈琲同様、納得のいく味を実現するために素材から徹底的にこだわり、ていねいに作られたケーキは単品でももちろんおいしいが、珈琲と合わせることでよりおいしさを発揮する。互いを引き立て合う、まさに夫婦二人三脚の関係性がそのまま表現された味わいだ。

モンブランやベルギー産チョコレートを使った生チョコのタルトなどのケーキの他、餅入りきなこトーストといった変わり種や軽食にもおすすめのサンドイッチやキッシュなども提供している。

モンブランにはフランスの栗のシロップ漬けを使用
モンブランにはフランスの栗のシロップ漬けを使用

オーナーいわく、目指しているのは「気分転換ができる、オアシス的な場所」。また、客の中には子連れファミリーも多く、「お母さんと人生で初めて入ったカフェ」「初めてデートで使ったカフェ」などお子さんにとっての忘れられない思い出の店にもなっているという。

フランス語で「薪」を意味する店名通り、その温かさを求めて人が集まる街の灯を起こし続ける存在ともいえるお店だ。

cafe bucher(カフェ・ビシュエ)
所在地:東京都杉並区善福寺3-6-1 
電話番号:03-5930-2131
営業時間:10:00~19:00
定休日:水・木曜日

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