文化施設が集まる桜とハスの名所

上野恩賜公園

「京成上野」駅近くの出入口
「京成上野」駅近くの出入口

彫刻家・高村光雲作の西郷隆盛像
彫刻家・高村光雲作の西郷隆盛像

 各線「上野」駅から徒歩1、2分にある1873(明治6)年に「寛永寺」の境内に造られた「上野恩賜公園」は、日本で最初の都市公園。敷地内に美術館、博物館、動物園、芸術大学といった文化施設が集まるユニークな場所だ。

さくら通り
さくら通り

いわずとしれた桜の名所であり、開花時には花見客で賑わう。園内には本格西洋料理の草分け「上野精養軒」や鰻割烹「伊豆栄 梅川亭」といった老舗から、「スターバックスコーヒー 上野恩賜公園店」など気軽に立ち寄れるカフェやレストランが充実しているので、一日いても快適に過ごせる。

噴水広場
噴水広場

牡丹の花が美しい「上野東照宮」や、縁結びや夫婦円満のご利益があるとされる「花園稲荷神社」など、見どころは尽きない。江戸時代から幾多の災難に遭いながらもお顔を残した 「上野大仏(パゴダ)」には、「これ以上落ちない」ということから、多くの受験生が合格祈願に訪れる。

輪にした枝を満月に見立てた「月の松」
輪にした枝を満月に見立てた「月の松」

ぐるりと輪を作る枝の間からは、不忍池の弁天堂が見える
ぐるりと輪を作る枝の間からは、不忍池の弁天堂が見える

江戸時代に京都の清水寺を模して建てられ、国の重要文化財に指定されている「清水観音堂」には、独特の枝ぶりが目を引く松の木がある。職人技によって枝を輪の形に仕立てたもので、歌川広重の浮世絵『名所江戸百景』にも描かれている。当初のものは明治時代に台風で失われてしまったが、2013(平成25)年に復活した。舞台から枝の間をのぞくと、不忍池の弁天堂が見える。時を経ても色あせない江戸の粋さが伺える。

不忍池周辺の園路では、気持ちのいい散策が楽しめる
不忍池周辺の園路では、気持ちのいい散策が楽しめる

ビル群と桜の花
ビル群と桜の花

ボート遊びやバードウォッチングが楽しめる不忍池の周辺は、四季折々の景観を堪能できる絶好の散策スポットだ。夏の朝には、水面を覆い尽くす葉の上にハスの花が咲き誇る。桃色の神秘的な花は昼前には閉じてしまうが、近くに住んでいたら早起きの必要もなく、夢のような美しさを存分に味わえるだろう。

上野恩賜公園
所在地:東京都台東区上野公園、池之端3 
電話番号:03-3828-5644
開園時間:5:00~23:00(時間外は立ち入り禁止)
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/j..

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