スペシャルインタビュー VOL.3

緑寄り添う国分寺で憩い求めて人々が集う、夫婦のこだわりが詰まった「May café(メイカフェ)」

「国分寺」駅から徒歩3分。2015(平成27)年9月にオープンした「May café(メイカフェ)」があるのは、駅の南口から坂をくだったところに建つビルの2階。広々とした店内には心地よい音楽が流れ、ゆったりとした時間が流れる。「殿ヶ谷戸庭園」に近いロケーションも魅力的だ。今回は、ご主人と一緒にお店を切り盛りする池浦のりこさんに、お店のこだわりや街の魅力についてお話を伺った。

お話を伺った池浦のりこさん
お話を伺った池浦のりこさん

長年暮らしてきた国分寺に開店

――お店を国分寺に開いた理由についてお教えください。駅の南側を選んだ理由はありますか?

池浦さん:はじめは、伊豆高原の海の見える場所にお店を開く予定だったんです。主人も私も海が好きでしたので。ただ事情が変わって伊豆はあきらめることになりました。そこで、住まいの近くに開くことにしたんです。自宅は国分寺の南側にあって、もう26~27年ほど住んでおり愛着のある街でもあるので、自然な流れでしたね。

「国分寺」駅南口
「国分寺」駅南口

――この場所を選んだポイントは何ですか?

池浦さん:決め手は、窓が多くて光がたくさん入るところです。主人が音楽プロデューサーだったこともあり、最初から演奏スペースを作る前提で場所を探していました。ここはある程度の広さもあり、ひとめ見ていいなと思いました。演奏スペースの床は一段高くしてあるんですが、その部分は空洞になっています。天井もそこだけ木張りにしたので音がいい具合に響いて、演者さんは気持ちよく演奏できるようです。

木の温もりが心地よい店内
木の温もりが心地よい店内

明るい外光が差し込む窓際の席
明るい外光が差し込む窓際の席

こだわりの作りたての料理と挽きたてのコーヒーでもてなす

――お店のこだわりをお教えください

池浦さん:二人ともこだわり派なので、いろいろあります。お料理については、自分たちで食べて納得した食材だけを使っています。その代表的なものが、飼育環境や飼料にこだわったブランドポーク「石上極豚(いしがみきわみとん)」です。この味に心底ほれ込んでいるので、当店で提供する豚肉はすべてこれに統一しています。茹で汁は、ランチセットに付いてくる味噌汁の出汁としても使っています。注文を受けてから料理を作るのも、こだわりの一つです。作りたてを召し上がっていただきたいので。ランチタイムに20食限定で出している「石上極豚」を使った「特製ぶた丼」は一番人気のお料理です。

20食限定の「特製ぶた丼」
20食限定の「特製ぶた丼」

池浦さん:4~5時間かけてじっくり煮込んだトマトソースに季節の野菜がたっぷりの「自家製トマトソース野菜スパゲッティ」も、お店を始める何十年も前から主人が作っていたもので、カフェを始めるにあたって絶対メニューに入れたいと思って私が頼み込んだものなんです。スイーツだと、ラングドシャのコーンも美味しいソフトクリーム「クレミア」、伊予柑の皮を使って作っているパウンドケーキなどが人気です。

「自家製トマトソース野菜スパゲッティ」
「自家製トマトソース野菜スパゲッティ」

――お料理だけでなく、コーヒーも大変おいしいですね。

池浦さん:ありがとうございます。コーヒーも注文を受けてから豆を挽き、ハンドドリップで淹れています。豆は私が6年ほど修行していた自家焙煎の店から仕入れていて、ブレンドにはグアテマラ、ケニア、エチオピアの豆を使っています。開店にあたって、主人はコーヒーマイスターの資格を、私は紅茶アドバイザーの資格を取りました。豆だけでなく、器も手を抜きたくないので、ウェッジウッド、ヘレンド、ロイヤルコペンハーゲン、マイセンのカップ&ソーサーを使っています。特に女性のお客様は美しい器を喜んでくださいますし、接客も自然と丁寧になる気がします。

コーヒーは挽きたてを提供
コーヒーは挽きたてを提供

ハープなどの生演奏が聴けるコンサートを開催

――どのようなシーンで利用されるお客様が多いですか?

池浦さん:作業や打合せではなく、みなさん休憩やリフレッシュのためにいらっしゃいます。お友だちとのおしゃべりを楽しんだり、ランチタイムにいらして食事をして、その後は夕方までお茶やケーキを楽しんだりと、ゆっくり過ごされる方が多いです。木をふんだんに使った温かみのある空間ですし、接客などもゆったりとした雰囲気を心がけているので、くつろいでいただけるのではないかと思います。

落ち着きある店内でゆっくりくつろぐ
落ち着きある店内でゆっくりくつろぐ

――イベントスペースとしても利用できると聞きましたが、今までどんな催しがありましたか?

池浦さん:手品や落語などもありましたが、やはりコンサートが多いです。月に1~2回くらいでしょうか。規模は小さいですが、音楽教室の発表会からプロのライブまで幅広くやっています。アイリッシュハープやバグパイプなど、なかなか聴けない楽器の生演奏も楽しめます。アイリッシュハープは特に人気があって、年2回の演奏会は必ず満席になります。先日はシタールと三味線のコラボも実現しました。国分寺観光大使として活躍されているバンド「荒川ケンタウロス」の皆さんにもコンサートを開いていただいています。

同店で行われた「荒川ケンタウロス」のアルバム先行視聴会
同店で行われた「荒川ケンタウロス」のアルバム先行視聴会

賑わいと落ち着きが寄り添うバランスの良い街

――国分寺の街の良さはどのようなところにあると思いますか?特に南側の魅力についてお教えください

池浦さん:都心に勤めていた頃は、寝に帰って来るような感じで、街の本当の良さを味わう余裕はありませんでした。ですがお店を開いてからは、国分寺の街をより深く知ることができ、改めて素敵な場所だと実感する機会も多くなりました。駅周辺には商業施設や飲食店なども多く便利ですが、少し駅から離れれば自然に寄り添う静かな住宅地になります。賑わいと落ち着きがバランスよく混在しているところが、とても暮らしやすい点ではないでしょうか。

特に駅の南側は豊かな緑や歴史を感じられるところが多い印象です。「殿ヶ谷戸庭園」をはじめ、「武蔵国分寺跡」、清流沿いの遊歩道「お鷹の道」など、自然と歴史の両方を楽しめる名所がたくさんあります。「お鷹の道」の湧水は名水百選にも選ばれていたり、「武蔵国分寺公園」には、よく噴水の辺りにカワセミも飛んで来るほど自然が豊かなんです。公園の隣には2017(平成29)年には「都立多摩図書館」が開館して文化的な雰囲気も増しましたし、本当に暮らしやすい場所だと思います。

「都立殿ヶ谷戸庭園」
「都立殿ヶ谷戸庭園」

――地元のお店として、今後どのような街になってほしいと思われますか?

池浦さん:駅の北側にはタワーマンションができるなど開発が進んでいますが、このまま変わらず、ずっと暮らしやすい街であり続けてほしいと思います。若い人もお年寄りもみんなが暮らしやすい、国分寺らしい落ち着いた雰囲気が今後も長く残っていって、さらに多くの方に愛される街になればいいなと思います。

「都立武蔵国分寺公園」
「都立武蔵国分寺公園」

「May café(メイカフェ)」
「May café(メイカフェ)」

May café(メイカフェ)

池浦のりこさん
所在地:東京都国分寺市南町2-11-16 ヴェローナ国分寺2F
電話番号:042-312-0576
face book:https://www.facebook.com/kokubunjimaycafe
※この情報は2019(令和元)年11月時点のものです。