スペシャルインタビュー

“地域みんなで子育て”をコンセプトに、子どもが安心して遊べる遊び場を提供する/こくぶんじ青空ひろば 武藤さん

「日吉町なかよし公園」での活動の様子
「日吉町なかよし公園」での活動の様子

国分寺市と認定NPO法人「冒険遊び場の会」との協働事業として、市内の公園を開催場所として実施されている「こくぶんじ青空ひろば」。子育て世代も多く住む国分寺市内で、子どもが安心して遊べる場所はとってもありがたい存在。恋ヶ窪エリアでも、毎週水曜日(28年度時点)に「日吉町なかよし公園」で開催され、近隣に住む子どもたちなどで賑わいます。
今回は、「こくぶんじ青空ひろば」を展開する「冒険遊び場の会」の代表理事・武藤さんに「こくぶんじ青空ひろば」の活動と、国分寺市の子育て環境などについてお話をお聞きしました。

街中の遊び場を守ることをきっかけに「冒険遊び場の会」を設立

――まずは、「こくぶんじ青空ひろば」と運営元である「冒険遊び場の会」について教えてください。

武藤さん:「冒険遊び場会」は、まちの中の遊び場づくりや子育て支援などを目的として設立されたNPO法人です。「地域みんなで子育てをする」ことをコンセプトに、さまざまな活動を行っています。
設立の原点は、自分の子育て時期に国分寺にある「国分寺プレイステーション」という遊び場と出会ったことです。1997(平成9)年にそこがなくなる話が出た時に、仲間と一緒に「こうした遊び場をなくさないでほしい」と活動をしました。結果的にプレイステーションは残ったのですが、当初は財団法人が運営していた土地を市が借り受けて、私たちが2000(平成12)年にNPO法人を作って運営を担いたいと申し出て活動を始めたというのが会発足のきっかけです。

「こくぶんじ青空ひろば 2018年度版」実施内容(出典:国分寺市HP)
「こくぶんじ青空ひろば 2018年度版」実施内容(出典:国分寺市HP)

私がプレイステーションへ遊びに行っていた頃、プレイリーダーさんが一人で運営していたのですが、もともと自分が保育士だったこともあり、団体を作った友人と一緒に彼を手伝う機会もありました。そのため、運営することについては多少なりとも自信がありました。
活動の一つである「こくぶんじ青空ひろば」は、2017(平成29)年にスタートしました。午前中は公園での親子ひろば、午後は主に放課後の子どもたちの居場所として、公園を活用した遊びと交流の場をつくる活動を行っています。

――「こくぶんじ青空ひろば」では、どのようなことを行っているのでしょうか。

子どもも保護者も学びがある外遊びの体験

武藤さん:公園内でさまざまな遊具を使いながら、プレイリーダーと呼ばれるスタッフが子どもと一緒に遊びます。シャボン玉やフラフープ等の一般的な遊具の他、玩具作りのヒントになるようなダンボールやペットボトルを使った手作りの遊び道具も用意しています。日常を大事にしたいという想いからイベントは特に行っていませんが、工作台もあるので木工作もやりますし、その他にも七輪を出してラーメンやお菓子を作ったり、夏にはビニールプールを出して遊んだりもします。

保護者、プレイリーダーみんなで子ども達と遊ぶ
保護者、プレイリーダーみんなで子ども達と遊ぶ

プレイリーダーは現在30名程いるのですが、ほとんどが子育て経験もあり、近隣に住んでいるメンバーです。募集もしていますが、子どもと上手に遊んでいる方を見つけてこちらからスカウトすることもあります。研修制度もあるので、こういった活動に携わるのが未経験の方も安心して参加できると思います。
プレイリーダー以外にも、昔遊びに来てくれていた子たちが大きくなって手伝いに来てくれたりもするんです。私は彼らを市民サポーターと呼んでいるのですが、そういった方々にも助けられてこの活動は成り立っています。

「どうやって遊ぶの?」ユニークな遊びもいっぱい
「どうやって遊ぶの?」ユニークな遊びもいっぱい

――参加している親子の皆さんの様子はいかがですか。

武藤さん:外遊びをあまりしたことがない親御さんも多いので、お子さんと一緒に初めての経験を楽しんでいらっしゃいます。一緒に遊ぶ事で遊び方を覚えて、覚えた事を家や他の場所で活かしていただいたりもしているようです。冒険遊び場の会は、“たっぷりと豊かな遊びを”というのをコンセプトに活動をしているので、外遊びをたくさん経験して大きくなってもらいたいと思っています。
一般的に、子どもへの教育として「勉強」は大事にされているのに、「遊び」はそれ程大事にされていないような印象がありますが、遊びの中で培った事が実はすごく成長するうえでとても大切です。「こくぶんじ青空ひろば」には、いろいろな悩みを持っていたり、コミュニケーションが苦手な方もいらっしゃいます。子どもや親御さんだけでなくスタッフも含めて、ここでの遊びや交流を通して、経験できていなかったことを学び直している印象があります。

子どもの人格を認め、子どもの気持ちを代弁することも役割

――プレイリーダーの方が参加者と触れ合う際、大切にしていることは何でしょうか。

武藤さん:子どもも一人の人格を持った人間であることをしっかりと認識して、子どもの気持ちを汲んで伝えることを大事にしています。子どもは親の所有物ではなく、1人の人間です。大人の気持ちは強く出がちですが、子どもにも気持ちはある、その気持ちを大事にして代弁してあげることも私たちの役割だと考えています。

遊びを通して、大人も子どももさまざまな事を学ぶ
遊びを通して、大人も子どももさまざまな事を学ぶ

――月に1回助産師の方がいらっしゃいますが、どのようなことを相談できますか。

武藤さん:赤ちゃんが生まれた後に、ご自身の体のことやお子さんの発達に関して相談ができます。病院の個室で相談を受けるのとは違って公園は広いので、共通の話題であればみんなで一緒に話ができますし、プライベートの事で聞かれると困る話であれば離れた場所で聞くこともできます。また、子どもを見守りながら話もできるので、相談する方も受ける方も相談がしやすい環境だと思います。

家族以外の他者との交流ができる点も活動の魅力
家族以外の他者との交流ができる点も活動の魅力

国分寺市の子育て世代に住みやすいまちづくり

――今後の展望について教えてください。

武藤さん:国分寺市内でもまだ活動を行えていない場所があるので、もっと「こくぶんじ青空ひろば」の開催エリア広げていきたいと思っています。この活動は、場所と人がいれば提供できるので低予算で効率もよいですし、自分の経験から地域の中にこういう公園があったらなと思って始めて、やってみたらやっぱりすごくいいと思ったので、もっとこういった場を増やしていければと思います。

月に1回、助産師が来るので体や子育ての相談も可能
月に1回、助産師が来るので体や子育ての相談も可能

――最後に、恋ヶ窪(国分寺市)の子育て環境の魅力について教えてください。

武藤さん:国分寺市はどんどん人が増えているので、保育園や小さな親子ひろばが各地に増えてきています。「親子ひろば」は、子どもが生まれたら気軽に遊びに行けますし、専門的なスタッフもいるのでちょっとした相談もできます。また、住宅地の中に里山があったりするのですが、自然にも触れられて親子で散歩するのにもいいスポットです。子育てにやさしい街になってきている点はとても魅力だと思いますよ!

こくぶんじ青空ひろば
こくぶんじ青空ひろば

認定NPO法人 冒険遊び場の会

代表理事 武藤陽子さん
所在地:東京都国分寺市泉町3-37-31 サンエフビル4F
電話番号:042-313-8530
URL:http://www.boukenasobibanokai.or.jp/aozora.html
※開催場所・日時は異なります。
※この情報は2019(平成31)年3月時点のものです。