2017(平成29)年2月に一旦閉鎖された「グランベリーモール」の跡地を含む、東急田園都市線「南町田」駅の南側では、2019年秋頃のまちびらきを目指し、現在大規模な建て替え工事が進行中。「鶴間公園」および商業施設を含む新たなまち、その名も「南町田グランベリーパーク」が目標としているのは、「新しい暮らしの拠点づくり」。プロジェクト全体を「南町田拠点創出まちづくり」と銘打ち、町田市と東急電鉄が共同事業者となって事業を進めています。南町田がこれからどのように変わっていくのかをご紹介します!
閉店前のグランベリーモール
「南町田」駅周辺は東急田園都市線の開通とともに街が誕生し、2000(平成12)年に「グランベリーモール」がオープンしました。このモールは当初から、10年程度の暫定的な施設として作られていたようです。オープンから10年が経った2010(平成22)年頃から、方針が検討され、今回の事業では単にショッピング施設をリニューアルするだけでなく、東急電鉄と町田市が協定を結び、「南町田拠点創出まちづくりプロジェクト」として、総合的にまちづくりを行うことになりました。
工事中
東急電鉄が担当する駅舎は、現状のものから大きく変わる予定。現在は掘割に作られた駅舎で、線路を渡るためには下駄状の細い橋しかありませんが、新しい駅舎では南北を結ぶ広い自由通路が設けられ、その真ん中に改札を配置。改札からはどちらのホームにも降りていけるような構造になります。南北の高低差もほとんど無い、バリアフリーの自由通路ができるので、動線が大きく改善され格段に便利になりそうですね。
駅施設リニューアルに関する資料
「グランベリーモール跡地」に隣接して「鶴間公園」、その先には境川という立地を最大限に活かしたまちづくりが進められており、緑をふんだんに配したデザインも魅力です。南口には放射状に大階段が設置され、そこに緑を配して公園のイメージを印象づける、「駅を降りた瞬間から“公園”を感じられる作り」となる予定。さらに自由通路までは大きな屋根で覆われるため、傘を使わずに駅南北を移動できるようになります。
南町田駅北口広場
一方、「南町田」駅北口の駅前広場については、ほとんどの工事が完了しており、2017(平成29)年4月から利用が始まっています。広いバス乗り場が新設され、2017(平成29)年7月からは「羽田空港」や「成田空港」などに向かうバスのほか、新宿から本厚木へ向かう深夜急行バスも停まるようになりました。今後はバス乗り場に屋根を付ける工事も予定しています。
撤去予定の道路と新設・改良予定の道路
現在閉鎖中の「鶴間公園」については、従来から公園として使われていた部分はそのままに、商業施設との境界にあった道路が廃止され、駅・商業施設と一体化した空間として整備されます。
また、公園の南側にあったグラウンドは、従来は市の中学校の予定地をスポーツ広場として活用していた土地でしたが、改めて公園として整備されます。隣の調整池として使われていた部分についても、調整池を地下化し、表面をスポーツコートと公園用の駐車場とするという計画となっています。
工事中の「グランベリーモール」跡地
「グランベリーモール」跡に建設される商業施設は「グランベリーパーク」と施設の名称が決定。これまで一層だった建物が全体的に二層になり、店舗数も多くなる予定です。構造としては引き続き「オープンモール型」と呼ばれる形をとり、大きな箱を作るのではなく、街なかを歩いているような施設になります。
南町田は町田市の南の拠点。足を運べば変わりゆく街の姿がいたるところで感じられます。いまからまちびらきが待ち遠しいですね!
※2018(平成30)年4月時点の情報です。
官民連携でまちづくりが行われている南町田の見とおし
所在地:東京都町田市