教育・文化施設も豊富な下町情緒のまち、池之端エリアの子育て環境をレポート
多くの文化施設や教育施設に恵まれ、第1種文教地区に指定されているエリアも多い池之端。街の中には子どもたちの知的好奇心を刺激するスポットがたくさんあります。上野公園や東大本郷キャンパス周辺などを歩き、池之端エリアだからこその充実した子育て環境を紹介します。

学園祭や演奏会など池之端近隣の名門大学のイベントを日常に
まずは、このエリアにアカデミックな雰囲気をもたらしている2つの難関国立大学を見てみましょう。池之端の西側に位置する文京区本郷に広がるのは「東京大学本郷キャンパス」。言わずと知れた日本の最高学府です。登録有形文化財に指定されている安田講堂など歴史的建造物が数多くある構内は一般に開放されていて、学生や研究者だけでなく観光客や散策を楽しむ人の姿も見られます。立派なイチョウ並木や三四郎池周辺の豊かな緑も魅力です。学園祭「五月祭」では毎年、子どもも楽しめるイベントがいくつも用意されています。
東側にあるのは、国際的に活躍する日比野克彦氏が学長を務め、傑出したアーティストを多数輩出している「東京藝術大学 上野キャンパス」です。キャンパスだけでなく近隣の商店街なども会場となって開催される9月の学園祭「藝祭」は、野外ライブやアート展示を目当てに集まる多くの人で賑わいます。豊かな感性と発想力を持つ学生による作品はどれもハイレベルで、特に上野公園で行われる目玉のパレードは例年大盛り上がりです。また、1時間1,500円(前売り券)と格安で楽しめる「モーニング・コンサート」も年に数回ほど開催。近くに住むからこそ参加できる、子どもの好奇心をくすぐるイベントです。
登録有形文化財の正門
日本で唯一の
国立総合芸術大学
全国区の文化施設で楽しく学びを深められる池之端の子育て環境
立派な文化施設が数多くある上野公園。厳かな外観の建物が目立ち、子連れだと足が向きづらいかもしれませんが、多くの施設が小さな子どもも楽しめる工夫をしています。例えば1872(明治5)年に創設され、日本最古かつ最大の博物館として国宝も多く保管している「東京国立博物館」は、年に一度「トーハクキッズデー」を開催。毎年多彩な体験プログラムが用意されて人気を集めています。
本館を含むル・コルビュジエの17の建築作品が世界遺産に登録されている「国立西洋美術館」は、「どようびじゅつ」というファミリー向けプログラムを年2回実施。6~9歳の子どもとその保護者が、常設展の作品を一緒に楽しむことができます。
自然史と科学技術史を楽しく学べる人気スポット「国立科学博物館」は、「親と子のたんけんひろば」という親子向けの展示室を常設。4~6歳を中心に0歳児から小学生までの子どもと保護者が対象です。
約300種3,000点の動物を飼育する日本最古の動物園「上野動物園」は、戦後まもなく開設された「子ども動物園」を2017(平成29)年にリニューアル。学びの機能がより充実した「子ども動物園 すてっぷ」ではモルモットとのふれあい体験などを行い、子どもたちに動物をいたわる気持ちを育んでいます。
大人も子どもも魅了する
人気スポット
2016(平成28)年、世界文化遺産に
小児科や大学病院が充実し、いざというときも安心の池之端エリア
池之端エリアにほど近い「根津」駅近くには、小児科も充実しています。「細部小児科クリニック」は、乳児検診、予防接種、育児相談に加え思春期外来を設けています。また、ワクチンスケジュールの確認や救急時の受診方法の指導など産前産後の小児保健指導に力を入れています。2019(令和元)年に開院した「似鳥クリニック」にも小児科があり、経験豊富な女性専門医が診療を担当しています。
そのほかにも、周辺には大学病院も多いので、いざというときも安心のです。日本の近代医学教育を支えてきた「東京大学医学部附属病院」は、あらゆる分野の病気に対応できるよう診療部門の中に7部門38診療科があり、さらに横断的診療部門として14部署が設けられています。救命救急センターに指定されているのはもちろん、東京都の「こども救命センター」にも指定されており、国立大学病院最大規模のNICU、GCU、PICUを整えています。他にも、歯科を中心に内科・外科を併設する「日本医科大学付属病院」、2021(令和3)年秋に東京医科歯科大学医学部附属病院と歯学部附属病院が一体化した「東京医科歯科大学病院」などもあります。
駅近のキレイなビル
あらゆる小児救急医療に
対応
近隣の文化施設や大学と連携した、池之端エリアならではの学びが魅力の小中学校
約150年の歴史を誇る「台東区立忍岡小学校」は、上野の文化施設や周辺の自然を学習の場として活用。「上野動物園」での写生会、東大オープンキャンパスへの参加、「国際子ども図書館」での学習など、贅沢な学びを子どもたちは日々実践しています。東大や藝大の先生や学生から学ぶ機会もあります。また、「伝統文化と国際理解」について特色ある活動を行っています。
池之端の学区域にあるのは、徳川将軍家の菩提寺である「寛永寺」に隣接し、「国立博物館」まで徒歩2分という好立地にある「台東区立上野中学校」。2024(令和6)年4月1日現在、436名の生徒が在籍しています。2024・2025(令和6・7)年度はグローバル教育重点指定校となっています。台東区では中学校選択制度を採用していますが、学校選択の希望状況を見ると学区外からの希望者が最も多くなっています。指定区域に住んでいる人は優先的に入学できるので、池之端に住む子どもたちはラッキーですね。
140年の歴史を誇る小学校
グローバル教育を実践
公立保育園や私立のこども園など保育施設も多彩な池之端エリア
子どもが通う保育施設も重要です。「台東区立忍岡小学校」の敷地内にある「忍岡こども園」は、2017(平成29)年に開園した定員73名の認定こども園。畳や障子など和の生活スタイルを取り入れた落ち着きある空間が特長で、「大きなおうち」を理念に、家庭的な園をめざしています。多彩な課外活動が用意されている点も魅力です。
「台東区立谷中保育園」は、定員103名の公立保育園。四季折々の自然を身近に感じられる恵まれた周辺環境を活かし、積極的に園外保育を実施。身近な自然に親しんでいます。休日や年末の一時保育に対応しているので、忙しい家庭にはありがたいでしょう。また、地域の未就学児とその保護者を対象とした子育て支援を実施。園庭開放を毎週、室内遊びを毎月行っています。
和の装いが素敵な
エントランス
園内調理の完全給食
無料で利用できる台東区の子育て支援施設も充実する池之端エリア周辺
最後に無料で利用できる子育て支援施設を見ていきましょう。不忍通りの西側に広がる住宅街には「台東区立池之端児童館」があり、子どもたちが楽しく過ごせる環境が整っています。毎週乳幼児向けの「幼児タイム」が設けられ、家ではなかなかできないダイナミックな遊びを楽しめます。水曜日の0~1歳児クラスでは身長・体重測定や風船やボールを使った遊びなど、金曜日の2・3歳児クラスではシャボン玉遊びや芋掘りなどが楽しめます。館内には「図工室」「遊戯室」「図書室」などがあり、小学生以上の子どもたちも運動、工作、調理など多彩な遊びができるようになっています。毎年秋には、台東区の8児童館が集まって行う児童館合同行事「下町こどもまつり」が旧上野忍岡高校跡地で行われています。
「千駄木」駅から徒歩5分の場所には、0~3歳の乳幼児とその保護者が利用できる「谷中子ども家庭支援センター ぽかぽかひろば」があります。手形/足形アートや縁日ごっこなど子どもが楽しめるイベントはもちろん、育児相談や保険士の講演会など保護者向けのイベントも多数開催。プレママ、プレパパの見学も受け付けています。ランチルームには給茶機や電子レンジがあり、持参したお弁当やおやつを食べられます。
子育て世帯の
コミュニティスポット
お寺が多い静かなエリアに
立地
発見ポイント!

- (1)文化施設や大学が豊富でイベントも充実
- (2)都心とは思えないほど緑が豊か
- (3)小児科や大学病院も多数ある、ファミリーに安心の住環境
教育・文化施設も豊富な下町情緒のまち、池之端エリアの子育て環境をレポート
所在地:東京都台東区