スペシャルインタビュー

カメラを通して見た五反田の魅力/シネマトグラファー・Daniel Lazoff(ダニエル・ラゾフ)

アトラスタワー五反田』のプロモーションサイトでは、イントロとして当該マンションの完成予想図と共に、五反田の街を捉えたコンセプトムービーが公開されている。

撮影したのは、アメリカ・シアトル州出身のシネマトグラファー・Daniel Lazoff(ダニエル・ラゾフ)氏。
1分44秒の映像の中には、五反田のシンボルとも言える目黒川沿いの桜や日本の伝統文化、そこに住む人々のライフスタイルなども盛り込まれ、五反田の魅力に改めて気づかせてくれる美しさが描かれている。今回はダニエル氏に、撮影当時のエピソードとともに映像制作を通じて感じた五反田の魅力について伺った。

映像制作を担当した、シネマトグラファー・Daniel Lazoff(ダニエル・ラゾフ)氏
映像制作を担当した、シネマトグラファー・Daniel Lazoff(ダニエル・ラゾフ)氏

友人がくれた好機で、アメリカから日本を撮るカメラマンへ

――まず、ダニエルさんのこれまでの経歴をお聞かせください。

ダニエルさん:私はアメリカ・シアトルの出身で、2007(平成19)年にロサンゼルスに移り住みました。大学卒業後、2016(平成28)年まで約10年ほどテレビ業界で働き、さまざまな番組制作などに携わりましたが、少し違ったことをしてみたいと思い日本に行くことを決心しました。

日本に来た今もカメラマンとして仕事を続けており、結婚もしました。今はここ東京が私のホームタウンです。

アメリカから日本へとフィールドを変え、映像制作を続けている
アメリカから日本へとフィールドを変え、映像制作を続けている

――日本に来ることになったきっかけについても教えてください。

ダニエルさん:音楽業界で働いている日本人の友達がいまして、彼がアメリカから日本に戻るときにいろいろと話したのですが、“君なら日本に来てもきっと大丈夫”と言ってくれたんです。それがちょっとした自信にもつながって、決心できました。彼のおかげですね。

日本に来てからはドキュメンタリーを撮ることから始めて、この3〜4年はテレビコマーシャルのようなものも撮るようになりました。私の仕事はシネマトグラファーと言って、ドキュメンタリーに演出を加えて映像に仕上げることです。

撮ることを通じて変わっていった五反田のイメージ

――今回、これから新たに建設されるマンションを、五反田という街のイメージと共に魅力を伝える企画でしたがいかがでしたか?

ダニエルさん:今回のプロジェクトでは主にDP(derector of photograpy)と言って、動画と静止画のカメラのフレームを決めるディレクションの仕事をしました。お話をいただいたとき、まだ完成していないマンションの魅力をどのように伝えるかという点で、チャレンジングであると同時に楽しそうな企画だと思いました。

映像を観ながら、撮影当時をふりかえっていただいた
映像を観ながら、撮影当時をふりかえっていただいた

五反田については、ビジネス街であり、駅も近くて便利で何でもある街、というような印象だったのですが、目黒川沿いの公園で撮影していた時に子ども連れの家族をたくさん見かけたのです。その時に五反田のイメージが変わり、平和な雰囲気、美しさなど、別の視点が生まれてきました。

新たな街の景色との出会いが、五反田のイメージを変えた(写真は子ども連れでにぎわう「五反田ふれあい水辺広場」)
新たな街の景色との出会いが、五反田のイメージを変えた(写真は子ども連れでにぎわう「五反田ふれあい水辺広場」)

――撮影時の具体的なエピソードなども聞かせていただけますか?

ダニエルさん:撮影初日ですね。監督から五反田が便利な街であることを伝えるために駅を撮るよう指示されたのですが、私は五反田の美しさみたいな部分も伝えたいと思い、できる限り緑を入れて画を撮ってみました。

「五反田」駅を出発する山手線と木の緑を一緒に撮ることで、五反田の利便と自然の調和を表現した(映像内より)
「五反田」駅を出発する山手線と木の緑を一緒に撮ることで、五反田の利便と自然の調和を表現した(映像内より)

また、ボートに乗って目黒川クルーズをする人たちを撮る予定だったのですが、スケジュールが合わず、人がいない状態で魅力的に伝わるような画を撮らなくてはいけませんでした。そこで優秀なスタッフがボートを動く撮影機材のように使うことで、川の中から桜の美しさを撮ることができました。 

撮影クルーがボートに乗り込み撮影された、目黒川から見る満開の桜並木(映像内より)
撮影クルーがボートに乗り込み撮影された、目黒川から見る満開の桜並木(映像内より)

「五反田」駅から少し歩くだけで自然があり、上品な街並みがあることにも気がつきました。小道を歩いて行くと美しい神社にたどり着いたのですが、日本古来の文化を感じる場所で良い画もたくさん撮れ、私のお気に入りのスポットになりました。

寿司職人が握っているカットは、スタジオで撮るような不自然な感じにしたくなかったので、コマーシャルとドキュメンタリーの撮影方法をミックスしたような撮り方をしました。さらに、江戸切子の職人が作業しているカットも同様に、照明をたくさん当てるよりも被写体のもつ自然な美しさを撮ることを大事にしました。

――撮影を通して、街の方との触れあいなどはいかがでしたでしょうか?

ダニエルさん:神社の方は大変快く迎えてくださり、歴史ある神輿なども撮らせてくださいました。また、寿司職人の方はカメラの前でも大変自然で気負いない佇まいが印象的で、江戸切子職人の方は撮影後にグラスをお土産にくださるなど、みなさんあたたかな人柄でした。

五反田の街のさまざまな素材を、自然かつ魅力的に伝える手法を考え撮影した(映像内より)
五反田の街のさまざまな素材を、自然かつ魅力的に伝える手法を考え撮影した(映像内より)

五反田の多面性は、他のエリアにはない“charm(魅力)”

――改めて今回の映像制作を通じて五反田の街について、どのように思いますか?

ダニエルさん:他のエリアを見てよく残念に思うのは、もともとあったユニークな街並みが大きなショッピングモールなどに変わってしまい、その個性が無くなってしまうことです。その街で暮らす上で利便性を求めるのは分かりますが、ある種のバランスのようなものが大切に思います。

インタビュー後に五反田の街へ。撮影中にお気に入りの場所になったという「雉子神社」境内でカメラを向けるダニエル氏
インタビュー後に五反田の街へ。撮影中にお気に入りの場所になったという「雉子神社」境内でカメラを向けるダニエル氏

私たちが見た五反田の街は、周りには新しく開発された建物もあり華やさがあると同時に、川沿いに遊歩道があり、路地裏に少し入ると静かで美しい自然もありました。それが五反田の“charm(魅力)”だと思いますから、これからもできる限りそうした多面性が大事にされていって欲しいですね。

ダニエル・ラゾフ氏
ダニエル・ラゾフ氏

Daniel Lazoff(ダニエル・ラゾフ)

アメリカ・シアトル州出身。2007年よりアメリカMTVで働き始める。
数多くの番組に携わり、2015年よりDOP(撮影監督)。
2016年より東京を拠点とする。来日以降100件以上のプロジェクトに参加。主要取引先/HBO、ヒストリーチャンネル、ナショナルジオグラフィック、日本政府環境局、NHK、日産、楽天など

※この情報は2022(令和4)年7月時点のものです。

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