データでみる「都心7区」
都心に住むことを考えた時、職場までの近さといった利便性や、資産価値の高さを考える方は多いと思います。では、そのほかに都心に住まうことはどのような面で魅力やメリットがあるのでしょうか。
今回は、都心7区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区、豊島区、文京区)に住まう魅力を、様々なデータから紐解いていきましょう。
①病院・医療機関が充実している
一つ目の魅力は、病院や医療機関の充実です。
下記は、人口1万人当たりの一般病院の数を比較したデータです。
病院数では、23区の平均に比べ、都心7区の平均が0.25ヵ所上回っており、診療所数では、倍近く多いという結果が出ています。
都心7区の中では特に大学病院などが多く立地する千代田区が2.6ヵ所と高い数字となっています。万が一の病気やケガの際にも安心できる環境と言えるでしょう。
②公園の数と面積が多い
意外と思われるかもしれませんが、実は都心には公園や緑が多く整備されています。
区民一人あたりの公園面積と、区の面積に対して区内にある公園がどのくらいの面積を占めているかという「区面積に対する公園面積」の結果が下記の通りです。
緑被率が高いとされる練馬区も平均以下(①2.9㎡、②4.4%)となっており、都心エリアの優位性を感じられる結果となりました。
比較的人口の少なく、多くの大型公園や庭園がある都心は、のびのびと公園を使える環境が整っていることが魅力といえるでしょう。
③財源が安定している
魅力の3つ目は財源の安定です。
住まいを考えるうえでのポイントの一つが、自治体による公共サービスの手厚さでしょう。 防犯・防災・環境・保育・教育・医療・福祉など行政サービスは安定した財政によって継続的に提供されます。
1人あたりの歳入が多ければ、住民1人あたりが受けられる行政サービスが充実しやすいと考えられるため、各区の「1人あたりの歳入」を調べてみました。
23区の平均と比較とすると、都心7区は15万円ほど高くなっており、さらに上位3区の千代田区、港区、中央区を見ると、千代田区:91.6万円、港区:77.4万円、中央区:75.9万円という結果になりました。
続いて、安定的な財政という観点から考えて、もう1つ重要と言われる「自主財源率」もチェックしてみましょう。区が自主的に徴収できる財源が多ければ、外部要因に左右されることなく、安定的なサービスが提供されると考えられるためです。
ここでも、都心7区平均が上回る結果となりました。
また例えば、人口10,000人当たりの図書館数(『社会教育調査』2015年)では、23区平均:0.31館に比べ、都心7区平均:0.46館と、都心エリアが上回っていることからも、同様のことが言えそうです。
いかがでしたでしょうか。
医療環境や自治体財政といった安心安全な環境が整っていることは、住まいを決めるうえで重要なポイント。都心と聞いてもなかなかイメージにない自然環境も、実は豊富にあることがわかりました。
これら様々なデータから、都心エリアは暮らすことや住まいとしての価値も期待できます。
今回見てきたデータのほか、交通利便性が高いなど、都心ならではの魅力も。さらに、都心各地で行われている再開発などでエリアの将来性への期待がますます高まれば、さらに注目を集めることになりそうです。
※この記事は、2020年8月に調査・作成されたもので、記載されている情報は今後変更となる可能性がございます。
データでみる「都心7区」
所在地:東京都中央区