調布市役所 都市整備部インタビュー

2025(令和7)年度末に完了予定の「調布駅前広場整備」。これまでの整備による変化と今後の展開とは?

京王線沿線で「新宿」駅を除き乗降者数が一番多い「調布」駅。駅前では、広場の整備が着々と進んでいます。今回、整備事業を担当されている、調布市都市整備部街づくり事業課の宮地さんにお話をお伺いしました。

調布市役所 市庁舎
調布市役所 市庁舎

利便性も住環境も魅力的な調布市

――まずは、調布市の概要を教えてください。

調布市は人口約23万人余り、ちょうど、23区の外側のところにある都市でして、駅周辺には商業施設や生活利便施設が集まっていて、少し駅から離れると落ち着いた住宅地が広がっている地域です。
全国的には人口や子どもの数が減ってきていますが、調布市ではまだ人口が増加傾向にあります。この傾向はまだしばらくは続くと予測されていまして、背景としては、やはり、駅前の開発にともなって、便利さが増し、住みたいというニーズが増えてきているという部分が大きいかと思います。

お話を伺った整備部街づくり事業課の宮地さん
お話を伺った整備部街づくり事業課の宮地さん

また、「新宿」駅から「調布」駅までは、京王線の特急で15分くらいで来られるのですが、これだけ都心から近いにもかかわらず、多摩川が近くにあったり、「深大寺」や「神代植物公園」があったりと、自然ゆたかな場所が多くあるというのも、大きな特徴かなと思います。また、市の西のほうに行くと「味の素スタジアム」や「調布飛行場」もありますし、「武蔵野の森総合スポーツプラザ」や「武蔵野の森公園」などもあります。交通が便利なところでありながら、自然が残っていて、スポーツもさかんで、というところも魅力の街ですね。

多くの人がスポーツを楽しむ多摩川沿い
多くの人がスポーツを楽しむ多摩川沿い

京王線の地下化をきっかけに進められた駅前広場の整備事業

――「調布」駅前広場の整備について、事業の概要や経緯を教えてください。

「調布」駅前広場については、まず、こちらの整備計画図(図1)を参考にして頂きたいのですが、もともと京王線を挟んで北側と南側にそれぞれ駅前広場がありました。
京王線はご存知のとおり、地上を走っていたものが2012(平成24)年に地下化されたのですが、地下化されますと、それまで鉄道によって分断されていた土地が、ひとつにつながるわけですね。したがって、今回は「南北が一体となった広場の整備」ということで、事業を進めております。

整備計画図(図1)
整備計画図(図1)

ロータリー部分については、北側と南側にそれぞれ整備し、基本的に北に行くバスは北側に、南に行くバスは南側に、となるよう整備しております。こちらが2025(令和7)年度末を目標に進められています。

最新版の「調布駅前広場整備計画図」(※クリックすると拡大します)
最新版の「調布駅前広場整備計画図」(※クリックすると拡大します)

―線路の地下化が、駅前の再整備のきっかけになったのですね。

そうですね。本来の事業は地下化ではなく、「連続立体交差事業|と言われているもので、「踏切を無くす」ということが目的なので、場所によっては高架化だったりもするわけですね。実は最初の段階では、「調布」駅も高架方式で通すという話だったようですが、それを地下化にするということで、途中で計画が変更されまして、それを踏まえて、駅前広場の構想を決めて、事業が進められてきました。
高架化から地下化に変更になったことで、「南北の分断が完全に無くなる」ことと、「線路があった場所を自由に歩ける」というメリットがありますので、良い方向に変わったと思います。

線路跡地につくられた「てつみち」
線路跡地につくられた「てつみち」

整備が進み、より賑わいを増す駅前広場

――「調布」駅前広場の整備によって、今後、駅周辺にどのような変化が生まれると思われますか?

地下化から間もなく9年になりますので、すでにいろんな変化は起きていまして、広場に限らず、商業施設の「トリエ京王調布」ができ、映画館の「イオンシネマ シアタス調布」もでき、いろんなものが新しくできましたから、人の流れも増えて、人が集まるようになったと思います。実際、「調布」駅の乗降客数も増えてきているようですね。今まで無かった新しい「にぎわい」が創出されつつあるのかな、ということは感じています。ただ、そのタイミングでコロナ禍になってしまったので、広場を活用したイベントなどは、今後状況が落ち着いてから実施できたらと思います。

トリエ京王調布
トリエ京王調布

――駅前広場整備にあたって、ほかの都市の先行事例をモデルにしている、といった部分はありますか?

特にどこの都市ということではありませんが、いろいろな都市の事業を、部分的に参考にしている感じですね。
「調布」駅前広場の整備としては、当初から高層ビルなどの建築ではなく、特に開放感のある広場になるよう進めてきました。ただ、途中で計画変更がありまして、最初の案では、南北の広場を屋根つきの歩道でつなぐ計画だったんですが、上を開放するという計画に変更しました。これもやはり、効率や便利さよりも、「開放感」を重視したためですね。

整備が進む「調布」駅前広場
整備が進む「調布」駅前広場

――調布駅周辺には公共施設や商業施設が集まっており、「コンパクトシティ」の様相も感じられます。これも意図して集約したものなのでしょうか?

これは私どもでは何ともお答えできない部分なのですが、調布駅周辺が目指すところとして、「交通ターミナルにふさわしい環境を整える」という方向性でやってきていますので、その結果として、そのような街になってきたのかな、と思います。ただ、これらの施設はすべて新しく整備されたわけではなく、市役所は長く使っている建物ですし、隣の「グリーンホール」なども、近いうちに建て替えの予定もあるような、古くから親しまれているホールです。

整備計画項目の一覧(※クリックすると拡大します)
整備計画項目の一覧(※クリックすると拡大します)

――少し範囲が広がりますが、京王線沿線の「仙川」駅~「笹塚」駅間で、現在、連続立体化事業が行われているかと思います。調布の方々にとって、この事業によって何か影響はあるのでしょうか?

そうですね、直接的な影響はまだ分かりませんが、「調布」駅が地下化した時には、相模原線と本線の交差部分が立体になることで、ダイヤがスムーズになったということがありました。ですからこの「仙川」駅から東側の工事も、特急や準特急、急行、各駅停車などの各列車の待機時間がスムーズになって、新宿までさらに短時間で行けるようになったりといった期待はできるのかな、と思っています。

京王線「調布」駅入口
京王線「調布」駅入口

調布市エリアにはまだまだ多くの魅力が

――続いて地域のことについてお伺いします。「調布」駅周辺は武蔵野台地上ということで、水害や地震などの自然災害にも強そうなイメージがあります。その点はいかがでしょうか?

調布市内には崖線(がいせん)がふたつありまして、ひとつは多摩川のすぐ近くにある「布田崖線」、もうひとつは、さらにもう一段上がったところにある「国分寺崖線」です。やはり布田崖線の下の地区に関しては水害に弱く、数年前にも台風で多摩川があふれそうになって、多摩川沿いの地区で、ある程度浸水があったんですね。ただ、これは「多摩川があふれた」というわけではなく、「内水氾濫」という形のものです。
そういった地区と比較すれば、当然、この市役所や調布駅がある崖線の上は水害には強い土地かとは思います。また、市域は全体的に地震には強い地域かなとも思います。ただ、台地の部分にも野川や仙川といった中小河川がありますので、どこに住んでも災害への対応は必要だと意識を高めていただけたらと思います。

丁寧に説明をしてくださる宮地さん
丁寧に説明をしてくださる宮地さん

――調布の方は地元愛が強いという印象があります。その点はどのように思われますか?

私自身、小中学校の頃を調布で過ごしたのですが、スポーツが盛んという点は理由のひとつとしてあるかと思います。自分が子どもの頃には、「調布リトルリーグ」(野球)が世界一になったりもしましたし、「味の素スタジアム」がFC東京や東京ヴェルディの拠点になっていますから、サッカー熱も高いです。そういう点で、連帯感が生まれやすいんだと思います。

味の素スタジアム
味の素スタジアム

――ご出身の方ならではの、調布駅近辺のお気に入りスポットがあれば教えてください。

私は昭和の人間なので、どうしても古い感じになってしまうんですが、「調布銀座」という商店街が市役所から北に行った辺りにありまして、ここは昔ながらの感じが残っていてすごく落ち着く街ですね。もうちょっと東側に行ったところにある「天神通り」も、同じような昭和の雰囲気が残っていて、おすすめの通りです。

――最後に、新しく調布に住まわれる方に向けてひとことメッセージをお願いします。

調布市は自然が豊かで、交通も便利で、本当に住みやすい街だと思います。ぜひ、調布に住まわれて、その魅力を満喫していただければと思います。

宮地勝彦さん
宮地勝彦さん

調布市都市整備部 街づくり事業課

整備係 係長 宮地勝彦さん
所在地:東京都調布市小島町2-35-1 7F
TEL:042-481-7417
URL:http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/job/1000000000075/
※この情報は2021(令和3)年5月時点のものです。