武家屋敷から日本のビジネス拠点へ。これからの虎ノ門はどうなる。

東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅、東京メトロ日比谷線「神谷町」駅、都営三田線「御成門」駅など地下鉄の駅をはじめ、JR山手線など多くの路線が集まる「新橋」駅もほど近く、交通アクセスに恵まれている虎ノ門エリア。元は武家屋敷だったこのエリアは、近年日本と世界をつなぐビジネス拠点へと発展している。

古くから景勝地として親しまれた愛宕山

東京23区内で最も高い愛宕山。この愛宕山には1603(慶長8)年徳川家康の命により「愛宕神社」が創建された。「愛宕神社」への参道、男坂の階段は出世の階段と呼ばれ、「桜田門外の変」を起こした水戸藩士は「愛宕神社」で成功を祈願してから桜田門へ向かったといわれている。

愛宕山も江戸時代から江戸随一の眺望を楽しめる場所として人気を集め、当時は房総半島から江戸の街を一望できたという。勝海舟は西郷隆盛に愛宕山からの江戸の町を見せ、「江戸無血開城」を決断させたといわれている。現在も「愛宕神社」は桜の名所としても知られ、秋の紅葉など四季折々の風情を楽しめるスポットとして親しまれている。

「虎ノ門ヒルズ」オープンで東京の新しいランドマークが誕生

近年虎ノ門エリアでは大規模再開発の完成や環状第2号線の開通などにより、大きく利便性が向上した。2014(平成26)年3月に開通した環状第2号線の本線は地下を通っているが、地上部にも「新虎(しんとら)通り」と呼ばれる、幅13mという都内最大級の歩道がある道路が整備され、周辺エリアへの徒歩での移動も快適になった。

また、2014(平成26)年6月には地上52階地下5階の超高層ビル「虎ノ門ヒルズ 森タワー」が完成した。「虎ノ門ヒルズ」には国際会議などに使用できるカンファレンス会場や高級ホテル「アンダーズ 東京」をはじめショッピング施設やオフィスなど多くの施設が集まる。

さらに、2016(平成28)年には、都市再生機構(UR)により整備された情報発信やコミュニティ活動の拠点となる施設「URTRA(ウルトラ)」も誕生している。ここには、サンフランシスコ発祥のコーヒー店「BICYCLE COFFEE」も併設され、話題となった。

「新虎通り」には2017(平成29)年2月に東京都道としては初の路上に常設されたショッピング施設「旅する新虎マーケット」がオープンした。「新虎通り」を挟んで「旅するストア」、「旅するスタンド」、「旅するカフェ」という3つの施設に日本全国の食材や名品が集められ、東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムと選手村を結ぶシンボルストリートとなるこの通りを日本の魅力発信の拠点にするという。

さらなる再開発で世界と日本を結ぶ拠点に

虎ノ門エリアの再開発は今後も続けられる。「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の隣接地ではオフィスを中心とする「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」、住宅を中心とする「(仮称)虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」、2020年度に開業予定の東京メトロ日比谷線「虎ノ門新駅」と一体開発される「(仮称)虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の3棟の超高層ビルを整備する計画が進められている。「(仮称)虎ノ門ヒルズビジネスタワー」は2019年度、「(仮称)虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー」は2020年度の完成を予定しており、「(仮称)虎ノ門ヒルズステーションタワー」は2022年度の完成を目標にしている。

また、「(仮称)虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の1階には大規模なバスターミナルが入り、臨海部へ向かうBRT(バス高速輸送システム)や空港リムジンバスが発着することになる。東京メトロ日比谷線の「(仮称)虎ノ門新駅」や東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅と一体化した交通アクセスの拠点となり、2020年東京五輪の開催時にも選手村と各競技会場を結ぶ結節点として使われる予定だ。

「虎ノ門ヒルズ」以外にも「新虎通り」沿いの「(仮称)新橋四丁目計画」が2018年9月に完成する予定になっているほか、国際ビジネスの拠点となる「東京ワールドゲート」など多くの開発計画が進められている。

(仮称)新橋四丁目計画 新虎通りからの様子(イメージ)

(仮称)新橋四丁目計画 外観(イメージ)

虎ノ門エリアは日本と世界を結ぶ拠点として、さらなる発展を遂げていくだろう。

あわせて読みたい。関連ページ