下町人情が温かいこの街で、学校・家庭・地域が一体となった活動で子どもたちをサポートする伝統校「江東区立北砂小学校」

住吉・西大島エリアは、河川に囲まれた自然がある下町情緒あふれる街。「西大島」駅から南西側の北砂地区は、幕末から明治時代にかけて日米の架け橋役として活躍したジョン万次郎が晩年を過ごした地としても有名で、その功績は地域の人により受け継がれ、「江東区立北砂小学校」校門には、邸宅跡の案内板も設置されている。地域と人々と共に歩み続ける「江東区立北砂小学校」の歴史と取り組み、地域の魅力について原弘義校長に話を伺った。

地域に愛される歴史ある伝統校

北砂小学校
北砂小学校

――小学校の概要についてお教えください

原校長:本校は2019年度で45周年を迎える、長い間地域の方々と共に歩み続けている小学校です。近年は周辺にマンションが増え、全学年2~3クラスの構成で、全校生徒400~500名くらいで推移しています。多くの子どもたちが通う活気のある学校です。

本校は幕末から明治にかけて通訳や「東京大学」の前身である「開成学校」の教授を勤めた中浜万次郎ことジョン万次郎の屋敷跡地に建っています。その歴史や功績をこれから世界に出ていく子どもたちに継承するべく、学校と地域、PTAが一体となって様々なイベントや取り組みを行っているのも特徴です。その背景から校章には、航海に向かう船の舵と進路の目印となる北極星がデザインされています。

分かりやすく楽しい授業を!あいさつも運動も実施

教育指針
教育指針

――教育内容についてお教えください

原校長:本校の教育目標は、「思いやりのある子ども」、「進んで学習する子ども」、「心も体も健康な子ども」です。徳・知・体の調和のとれた子どもの育成に向け、教育活動を進めています。さらに今年度は、“思いやりのある子ども”の育成に重点に置き、指導を展開しています。具体的には、4つの言葉(はい、ありがとう、ごめんなさい、お願いします)と丁寧語(です、ます)の指導を重点的に行い、丁寧な言葉遣いができる子を育てること。そしてPTAとも協力して、あいさつ運動にも力を入れています。

子どもたちが楽しく学べて、安全で安心して通える学校を目指す
子どもたちが楽しく学べて、安全で安心して通える学校を目指す

また、特別支援教室(学びの教室)による巡回指導により、“自分の気持ちを言葉で伝える”、“気持ちをコントロールする”、“話し合う”、“協力する”、“助け合う”等にチャレンジして、教室に通う子どもを温かく見守り応援していくことも行っています。道徳を中心とした教育活動全般で、相手を思いやる温かい心を育てていき、規範意識や連帯意識を高めるため、人と豊かにかかわり合う活動も展開しています。

学びの教室
学びの教室

さらに全教員が“わかる・楽しい”授業の展開に努め、授業を通してコミュニケーション活動を実践しています。日常の漢字・計算テストでは、できるまで取り組む繰り返し学習、パソコンやICT環境、ユニバーサルデザインも取り入れて、よりわかりやすい授業を行っています。

その他にも、高学年の英語、中学年の外国語活動など、2020年から実施される新学習指導要領に向けての授業も開始しています。子どもたちが楽しく学べて、安全で安心して通える学校を目指します。

地域と学校が連携した学びと交流の場

――課外活動や学校間の連携も積極的に行っていますね

原校長:4年生以上の児童を中心に、琴や三味線の先生をお呼びして邦楽の勉強をしています。校内での発表会のほか、先日は地域のイベント「砂町パレード」にも出演しました。前日には、学校の近くにある鉄工所のトラックをお借りして、保護者や地域の皆さんと花自動車を作成。よさこいソーラン隊約100名の大人数でイベントに参加してパレードは大成功でした。

また、本校のすぐ近くに「川村義肢株式会社」という義足を製作する会社があるのですが、そこでは子どもたちの社会科見学で度々お世話になっています。これからも課外活動を通して地域の方々と子どもたちが触れ合い、成長していくきっかけになればと考えます。

北砂邦楽合奏団
北砂邦楽合奏団

砂町パレード
砂町パレード

原校長:学校間の連携では「第二南砂中学校」を中心に「第四砂町小学校」と本校、「つばめ幼稚園」、「北砂保育園」、「小名木川保育園」で一つのチームを作り、先生・学校同士の授業研究を行っているのも特徴です。

さらに本校では、幼稚園の年長さんと先生が1年生の授業に訪問する交流会も定期的に行っています。お世話になった幼稚園の先生と久しぶりに会えて、子どもたちは嬉しそうですよ。

プロスポーツ選手と一緒に実技体験も!

標語をつくろう
標語をつくろう

――オリパラ教育が盛んとお聞きしました

原校長:東京都では都内区市町村と連携し、オリンピック・パラリンピックの旗を全区市町村で引き継いでいく「東京2020オリンピック・パラリンピックフラッグツアー」を展開しています。江東区においては旗の滞在期間中に、リレー形式でオリンピック旗・パラリンピック旗を全小学校で引き継ぐ「小学校フラッグリレー」を実施。本校の子どもたちも参加しました。また、4~6年生対象に、車いすレーサーやブラインドサッカーの選手を本校に招いて、見学や体験も行いプロスポーツに親しむ機会も設けています。

また、校内では「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」の掲示物を展示するなどの工夫もしています。「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」を機に子どもたちには様々なスポーツに親しんで、個々の可能性を広げて欲しいと思います。

オリンピック・パラリンピック教育コーナー
オリンピック・パラリンピック教育コーナー

子供たちに安心安全な居場所を

――「江東きっずクラブ」についてお教えください

原校長:「江東きっずクラブ」では放課後の学校施設を活用した、子どもたちの安全で安心な居場所を提供しています。遊びや学習、スポーツなどを通して、異学年児童の交流を図り、子どもたちの創造性や自主性、協調性を育むのが目的です。クラブでは自主的な遊びの場を提供する「放課後子ども教室」と、就労世帯の小学生が利用できる「学童クラブ」があり、2つの機能が連携・一体化しているのも特徴で、合わせて280名以上の子ども供たちが登録しています。「江東きっずクラブ」と学校側、子どもたちや親御さんとコミュニケーションをとり、各対応なども連携するよう努めていますので、安心して利用できる体制が整っています。

芝生で遊ぶこどもたち
芝生で遊ぶこどもたち

地域ぐるみで学校と子供たちを見守る温かい環境

――「学校支援地域本部」の活動についてお教えください

原校長:「学校支援地域本部」は、学校・家庭・地域が一体となって、地域ぐるみで子どもを育てることを目的としています。普段はPTAなどの活動に参加できなくても、単発で参加できる方など、多くの保護者や地域の方々によって支えられている組織です。

活動内容は様々で、運動会時の防犯や前述の「砂町パレード」といったイベント、お祭り時の子どもたちの誘導・管理、放課後学習教室の指導、本校校庭の芝刈りや校舎外の植栽の管理など多岐に渡ります。本校にとってPTAと「学校支援地域本部」の皆様の支えはとても重要です。地域と保護者、学校が一体となって子どもたちを育てていく環境が、安心安全な教育環境には不可欠と考えます。

あたたかな下町情緒溢れる水辺の街

小名木川
小名木川

――最後に、住吉・西大島エリアの魅力についてお教えください

原校長:このエリアには家族三世で住んでいる方や、新しく暮らし始めた若い方など、様々な人たちが暮らしています。街全体に地域や子どもたちを大切にしようという風潮があり、顔見知りの近所のおじいちゃんと子どもたちが気さくに挨拶を交わす場面も見られます。

街は温かい雰囲気に包まれていて、子育てにも良いエリアだと思います。小名木川などの河川に囲まれているので、水辺を見ると暑い夏でも気持ちはどことなく涼しげです。都心にも近いのでショッピングやレジャーにも最適ですね。

原弘義校長
原弘義校長

江東区立北砂小学校

校長 原弘義 先生
所在地:東京都江東区北砂1-3-36
電話番号:03-3649-3463
URL:http://kitasuna-sho.koto.ed.jp/
※この情報は2019(平成31)年1月時点のものです。