江戸川区子育て支援課 インタビュー

海と川に囲まれた豊かな自然環境が育む江戸川区の子育ての魅力

東京都の東端に位置する江戸川区は、荒川と江戸川に挟まれ、南側は東京湾に接する自然環境に恵まれた水と緑の多い環境です。23区のなかでも子育てに関する行政サービスが充実している区としても知られ、子育て中のファミリーには魅力的な街です。今回は子育て支援課に、江戸川区で取り組む子育て施策について、また江戸川区の魅力についてお伺いしました。

江戸川区役所
江戸川区役所

豊かな自然環境に恵まれた環境が育む、子育てしやすい江戸川区

ーー江戸川区の子育ての現状についてお教えください

江戸川区は公園面積が23区内で最も広く、公園数は483園、総面積約361万平方メートルと東京ドーム77個分に匹敵します。区の地図を見ても緑の部分が非常に多く、環境的に子育てがしやすいと思います。特に葛西地区には「行船公園」という広い公園があり、無料の動物園が併設され小さなお子さんがいる家庭には非常に人気があります。また南には「葛西臨海公園」があり、園内には「日本の渚百選」に選ばれた「葛西海浜公園」や、「葛西臨海水族園」などがあり、多くの人たちが集まる人気スポットです。

また下水道整備により役割を終えた河川を、水と親しみ豊かな自然を楽しめるようにと「親水公園」に造り変え、夏には子どもたちが水遊びをできるような環境を整えています。今は全国各地にあるこの「親水公園」も、江戸川区が初めて取り組んだものです。

このように江戸川区は自然が豊かで緑が多く、のどかな住環境が整っていますが、都心部への交通アクセスの利便性が高く、地価や家賃などのバランスがよいようです。そのため子育てファミリーにとっては経済的な負担が少なく、住みやすい印象になっているのかもしれません。

統計上の指標として用いられる合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子どもの数)も1.43人と高い水準を保っています。区のHPにある2014(平成26)年「江戸川区子ども・子育て支援事業計画策定のためのニーズ調査報告書」では、0~5歳の就学前のお子さんの保護者のなかで、「全体的にみて子育てしやすい」と回答した方は「とても思う」「どちらかというと思う」を合わせて87.8%に上りました。

「西葛西」駅
「西葛西」駅

「子ども視点」で取り組む先駆的なサービス

ーー具体的な子育て支援のサービスについてお聞かせください

江戸川区が全国に先駆け行った支援のひとつに「保育ママ制度」があります。これは特に0歳児は大人数の集団保育ではなく、なるべく家庭的な環境で子育て支援をしようと始まった取り組みで、1969(昭和44)年の事業開始より今年で48年目を迎えます。現在は200名の保育ママがおよそ352名のお子さんたちを自宅でお預かりしています。

「保育ママ制度」の対象となるのは生後9週目から1歳未満の健康なお子さんで、子育て経験の豊富な保育ママが保育を行います。保育ママのなかには保育士や幼稚園教諭としての資格を持っている方もおり、保護者の方と面接をしての契約となり、安心してご利用いただける制度です。

また、0歳児のいるご家庭を対象に「乳児養育手当」があり、月額13,000円の手当を支給しています。この制度も1969(昭和44)年に開始されたもので、「家庭での保育」を推進するうえで、家庭での負担を軽減する目的にできた制度でした。

さらに、就学前の子どもがいる家庭を対象にした行政サービスとしては、私立幼稚園へ子どもを通わせるご家庭への補助金の支給も行っています。これは区立幼稚園に通うご家庭との差をなくそうとはじまった制度で、入園料の補助金として80,000円を限度に支給するほか、保育料の補助金として月額最大26,000円の支給も行っています。

中学校3年生までの子どもの医療費自己負担分を全額助成する「子ども医療費助成制度」も、全国に先駆け江戸川区がはじめて実施した制度で、安心して子育てができる環境を整えてきました。

江戸川区役所子育て支援課
江戸川区役所子育て支援課

ーー江戸川区は子育てに関する行政サービスが充実している区として有名ですね

これは子育て支援課として大変うれしく思っています。実際は他の区でも同じような取り組みをされていると思いますが、「保育ママ制度」「乳児養育手当」「私立幼稚園の保護者への補助金」など、他区に先駆け支援策を行ったことで、子育てしやすい印象があるのではないでしょうか。

江戸川区の施策の基本になっているのは「子ども目線」という点です。子どもたちが健やかに育つように、子どもたちが幸せになるため、様々な子育て支援策をこれからも考えていきます。

地域ボランティアが子どもたちを見守り育てる

ーー「すくすくスクール」も江戸川区が先進的にはじめた取り組みですね

江戸川区では区内すべての小学校で「すくすくスクール」という事業を実施しています。いわゆる学童としての役割を担う事業なのですが、保護者の方の就労状況に関わらず無料で誰もが自由に参加できる“すくすく登録”という枠を設けています。

通常の学童は月額4,000円(減免制度あり)で、保護者の方の就労状況に応じてあらかじめ登録した子どもだけを対象にしているのですが、「すくすくスクール」ではその対象を広げ自由参加としています。

異なる点としては、学童に登録した場合、平日放課後と学校の休業日に最大18時まで利用できるのですが、自由参加の子どもたちは17時で下校となります。「すくすくスクール」では地域によって習字や日舞、サッカーなど専門家や資格を持った方などのご協力をいただきながら運営しているケースもあり、地域ぐるみで子どもたちを見守る江戸川区らしい取り組みかと思います。

すくすくスクールが行われている「江戸川区立第六葛西小学校」
すくすくスクールが行われている「江戸川区立第六葛西小学校」

ーー中学生への取り組みについてはいかがでしょうか?

中学生を対象とした取り組みとしては、「チャレンジ・ザ・ドリーム」という職場体験を実施しています。区内にある33全ての中学校で実施しているのですが、中学2年生が5日間の職場体験に臨みます。

体験先は販売業、製造業、農業など様々で、約5,200人の子どもたちが地域とのつながりのなかで学ぶ機会を得ることになります。ここまで大々的にやれるのも、地域の事業所の方々との関わり合いが深く残っている江戸川区だからこそかもしれません。

また修学前の小さな子どもから小学校・中学校へ通う子どもまで、地域の図書館や共育プラザ、スポーツ施設なども充実しているため、年齢やご希望に合わせたいろいろな行政サービスも受けられるかと思います。

ーー地域の方々も区の取り組みに非常に協力的なのですね

区長がよく「地域力」という言葉を使うのですが、保育ママもすくすくスクールも、区民のみなさんのご協力なしでは実現しなかったものです。親水公園も地域の方々が一緒になって積極的に取り組んでいただき、今のように広く大きく造ることができたと聞いております。また親水公園は近隣の小学校が持ち回りで掃除をしてくださっており、いつも気持ちよく利用することができます。このように地域の人たち、地元のボランティアの方々が非常に協力的で、気持ちよく区政に力を貸してくださるところが江戸川区の大きな特徴かもしれません。

江戸川区子ども未来館
江戸川区子ども未来館

子どもを取り巻くさまざまな問題に着手—江戸川区の新たな取り組み

ーー江戸川区の新しい取り組みなどはあるのでしょうか?

まず23区内でも多い待機児童を解消すべく、30年度には区内に認可保育園を12園新設し953名の定員枠を設けました。合わせて認証保育所を認可保育園に移行し、100名ほど枠を広げましたので、実質1000名以上の新たな定員枠を設定いたしました。

また、最近新聞やテレビなどでも報道されている子どもの貧困の問題が大きな課題になっています。こどもの7人に1人が貧困といわれ、貧困から抜け出せない貧困の連鎖も問題視されています。これらの問題に対して区として何かできないかとはじめたのが「学習支援」と「子ども食堂」です。

学校の授業についていきづらい子どもを対象に、区内各所で学習支援の場が設けられ、学習面のサポートを行なっています。大学生や元教諭などがボランティアで指導にあたっています。また、子どもの健康の基本になっている「食事」に関して、江戸川区でサポートしていきたいと考え、現在区内14箇所で、子ども食堂が定期的にオープンしています。食事の内容だけでなく、温かい雰囲気のなかで食事を楽しく摂ってもらうことも大切と考えています。

2017(平成29)年8月からは新たに「食の支援事業」をはじめました。区の有償ボランティアが、支援が必要な家庭にご飯を作りに行く「おうち食堂」は、買い物から調理、片付けまでを行なって食事を提供します。自己負担100円でお弁当を届ける「KODOMOごはん便」と合わせ、子どもたちの健康を江戸川区で支えたいと考えています。ボランティアなどが家庭に入る、または玄関先でも子どもたちと接することで、虐待の未然防止や危急の事態を察知したいと考えております。

海と川に囲まれた豊かな自然環境が育む江戸川区の子育ての魅力
海と川に囲まれた豊かな自然環境が育む江戸川区の子育ての魅力

下町ならではの人とのつながりも感じられるあったかい街

ーー最後に、江戸川区の子育て環境の魅力についてお教えください

区長が子育て環境というのは“まちづくり”と同じだと訴えている通り、ベビーカーでも快適に通れる歩道を整備したり、住宅地のなかに親水緑道や公園を整備したりと、長年にわたって取り組んでいる“まちづくり”が子育てしやすい区として知られるようになり、現在の江戸川区を形づくっていると思います。

子育てはひとりでできるものではなく、ご家族はもちろん保育園や幼稚園の先生、子育て仲間と呼べるような方々との出会いも大切で、江戸川区のもつ温かい街の雰囲気がそれを可能にしてくれると思います。水と緑に囲まれた環境も魅力で、葛西地区には大きな公園も人工海岸もありますので、自然に恵まれた環境でのびのびと子育てをしていただければと思います。

江戸川区にあらたに住まわれる方は、ぜひ気軽に江戸川区子育て支援課までお立ち寄りください。江戸川区の子育て事情をわかりやすくまとめた「えどがわ子育てガイド」もご用意しています。

葛西臨海公園
葛西臨海公園

江戸川区役所

子育て支援課の皆さま
所在地:江戸川区中央1-4-1
TEL:03-3652-1151(代表)
開庁時間:8:30~17:00(祝日、12月29日から1月3日を除く)
URL:https://www.city.edogawa.tokyo.jp/index.html
※この情報は2018(平成30)年1月時点のものです。