スペシャルインタビュー

様々な交流が生まれる“地域の創造館”「武蔵野プレイス」

開発が進む「武蔵境」駅の南口に6年前にオープンした複合公共施設、「武蔵野プレイス」。様々な公共施設の機能を融合させ、老若男女の交流を通して地域社会の活性化を図る活動支援型の施設を目指している。公共施設としては珍しいサービスも多く揃い、武蔵野市以外からも人が集まる人気のスポットとなっている。今回はそんな「武蔵野プレイス」管理担当の方に、施設の概要や、街の魅力について話を伺った。

「境南ふれあい広場公園」から見た「武蔵野プレイス」外観
「境南ふれあい広場公園」から見た「武蔵野プレイス」外観

地域社会の活性化につながる快適な空間を目指して

――「武蔵野プレイス」設立の経緯やコンセプトなどについて教えて頂けますでしょうか。

「武蔵境」駅の南口駅前には農水省食糧庫跡地として2,000平方メートルに渡る敷地が残されていました。そこで、武蔵野市が1973(昭和48)年に払下げの要望書を提出し、38年を経て、2011(平成23)年7月9日に「武蔵野プレイス」がオープンしました。

図書館・生涯学習支援・市民活動支援・青少年活動支援の4つの機能が入った複合施設ですが、これまでの類型を超えて集まる人々が自然に交流でき、地域社会の活性化につながるような活動支援型の公共施設を目指しています。「プレイス」という名称も、多様な人々が時間を共有する快適な空間(場)でありたいという思いからつけられたものです。

目の前に広がる「境南ふれあい広場公園」も緑豊かな芝生の広場で、館内と一体的に利用でき、野外イベントなども実施できるようになっています。地下1階を含む各階から緑の木々が窓から見え、清々しい気分になれます。

目の前に広がる「境南ふれあい広場公園」
目の前に広がる「境南ふれあい広場公園」

――エントランスから入ってすぐにカフェとマガジンラウンジがあり、上を向けば吹き抜けと、非常にオープンな雰囲気ですね。

「マガジンラウンジ」には約600タイトルの雑誌の最新号と新聞35紙があり、いつでも閲覧ができます。カフェに持ち込み、読みながらお茶を飲むこともできるという、公共施設としては非常に珍しいサービスです。館内の吹き抜けは地階と1階、2階の子どもの図書スペース、3階の市民活動のワークラウンジまで続いていて、お互いの活動が見えます。

それぞれのフロアは利用する世代も活動内容も違いますが、吹き抜けで繋がっていることで、お互いの存在を感じ、その活動の内容を見る機会が増えることを期待しています。話さなくても、ちょっとすれ違う。何となく存在を感じる。その中から気づきが生まれ、年齢をまたいだ交流や合同の活動などへの≪アクションの連鎖≫が起こる。そんな「機会」と「場」を提供し、サポートしていきたいと考えています。

マガジンラウンジ
マガジンラウンジ

――地下2階には青少年たちが気軽に利用できるフリースペースがあると伺いました。

19歳以下の方なら予約なしで自由に利用できるラウンジがあり、皆さん友だちとの待ち合わせや、お喋り、時には独りでゆっくり過ごすために利用されています。小学生は17時まで、中高生は22時まで利用可能です。専門のスタッフが常駐しているので目は行き届きながらも、適度な距離を保っています。ちょっと人と話したい時はスタッフの所へ来て世間話をして帰る、独りになりたい時はゆっくりと本を読むなど、使い分けて利用されています。

地下2階にある「スタジオラウンジ」
地下2階にある「スタジオラウンジ」

また、バンドなどの練習ができる「サウンドスタジオ」、ダンスや演劇などの練習ができる「パフォーマンススタジオ」、調理や工芸などのものづくりができる「クラフトスタジオ」などは、市民の青少年であれば一般の1/10で借りることができ、貸出も優先的に受けられるので非常に人気です。

バレンタインには女の子が集まってクラフトスタジオでチョコづくりをしたり、ダンスの発表会前にはパフォーマンススタジオで練習したりと、皆さん有意義に活用されています。

地下2階「サウンドスタジオ」
地下2階「サウンドスタジオ」

――他のフロアについてもどんな設備があるのか教えていただけますでしょうか。

地下1階にはメインライブラリーとして、約90,000冊の一般図書を揃えています。壁面を全て書架とし、本に囲まれた落ち着いた空間を創り出しています。

地上2階には生活関連の図書と児童向け図書を配置し、お子さんと一緒に家族で本に親しむスペースになっています。児童書のコーナーにはスタッフ手づくりのモビールがゆらゆらと揺れて、とても居心地が良いですよ。
季節ごとの飾りやポップなど全て手づくりで、本を身近に感じてほしい、もっと図書館に足を運んでほしいという職員たちの思いが結集したようなフロアです。

2F こどもライブラリー
2F こどもライブラリー

地上3階は「ワークラウンジ」として、NPOや市民活動、趣味の集まりなどコミュニティ活動を支援するフロアです。会議室やプリント工房、仲間同士で集まって話ができるラウンジ、生涯学習・自由大学事務局など、様々な志向を持つ方々が集える場です。図書館カードを持っていれば無料で利用できる学習スペースもあり、学びたい・調べたい意欲を応援しています。

地上4階にある「ワーキングデスク」は、自分の書斎のように使えるスペースです。4時間400円で電源も無線LANも使用でき、夜22時まで利用できます。駅から1分という近さから、会社帰りのビジネスマンも多く利用されています。このように地下2階から4階まで、様々な世代のニーズに合わせた施設が、一つの建物に集約されています。

4階にある「ワーキングデスク」
4階にある「ワーキングデスク」

近隣他市からも利用者が訪れる人気施設に

――オープンしてから3年が経ちますが、利用状況などはいかがでしょうか。

オープン当初は年間の来館者想定が80万人だったのですが、1年目で140万人の方にご来館いただきました。それから毎年10万人ずつ程増え、平成27年度の来館者数は185万人です。
皆さんに認知していただいていると自負しています。平日は1日平均5~6,000人、休日は平均7~8,000人の方が来館くださり、武蔵野市のみならず近隣の杉並区や三鷹市、小金井市や西東京市などからも来てくださっています。

回遊階段
回遊階段

――最後に、武蔵境エリアの魅力についてお聞かせください。

武蔵境は国木田独歩の「武蔵野」にも出てくる武蔵野市内にあるJR3駅の中で最も歴史ある駅で、静かな住宅街です。近くには玉川上水も流れ、自然と調和した住みやすい街だと思います。小さな商店街もありながら、駅前には大型のスーパーマーケットも数多く軒を連ねます。吉祥寺や井の頭公園までも自転車で行けますし、中央線に乗れば新宿まで約20分。便利さと暮らしやすさを兼ねた、ステキな街ですね。

小さなお子様連れの親御さんたちもよく図書館を利用され、前の公園でもよくお見かけしますので、子育てもしやすい街なのだと思います。武蔵境の駅前からは「ムーバス」というコミュニティバスも5路線出ており、お年寄りや小さなお子様連れの親御さんたちも気軽に利用されているようです。武蔵野市は住む人に優しい街だと思いますよ。

武蔵野プレイス
武蔵野プレイス

公益財団法人武蔵野生涯学習振興事業団
武蔵野プレイス

所在地:東京都武蔵野市境南町2-3-18
TEL:0422-30-1905
URL:http://www.musashino.or.jp/place.html
※この情報は2017(平成29)年3月時点のものです。