狛江市立狛江第二中学校 インタビュー

学校と地域、保護者が三位一体となり子供たちをサポートする「狛江市立狛江第二中学校」

狛江市は、東を世田谷区、南を川崎市に囲まれた多摩地区東部の街で、東京都では最もコンパクトな市。新宿までは小田急線で約20分のアクセスの良さも魅力で、都心のすぐ側に住みながら自然が身近にある住環境も人気の理由です。「狛江市立狛江第二中学校」は地域とともに歩み今年創立50周年を迎えた中学校。学校と地域、保護者が一体となり生徒を見守る同校の教育は、この街の人と人との温かいつながりを象徴しています。同校を訪れ佐伯英徳校長にお話を伺い、現在PTA会長を務める前田正人さんと「おやじの会」会長の高木勇悟さんも交え学校と地域の活動、街の魅力についてお聞きしました。

3本の樹が子どもたちを見守り続ける学校。

狛江市立狛江第二中学校
狛江市立狛江第二中学校

――学校の概要について教えて下さい。

佐伯校長:「狛江市立狛江第二中学校」は、1967(昭和42)年4月に「狛江市立狛江中学校」から分かれて、旧狛江町で2校目になる中学校として開校しました。生徒数は、開校時の始業式では2年生が158名、3年生が23名,第1回の入学式で1年生197名を迎え、計378名10学級で始まりました。その後1970(昭和45)年に旧狛江町の市政施行に伴い、現在の「狛江市立狛江第二中学校」となりました。

本校は2017(平成29)年度で創立50周年を迎え、現在全校生徒数419名、12学級、今までに9843名の卒業生を送り出して参りました。玄関横に植樹された「ヒマラヤ杉」「大王松」「メタセコイヤ」の3本の樹は、初代校長である大八木敏夫先生の「やる気」「勇気」「根気」の三本の“き”をこの二中に大きく育てて欲しい、との思いから第一回卒業生が植樹したもので、現在も日々、子どもたちの成長を見守っています。

佐伯英徳校長
佐伯英徳校長

教育目標は、誰をも区別することなく親しみと愛情を持って接する「相互敬愛」、他人や周りからの干渉や制約などを受けず、自発的に自分自身で考えて行動し、自分自身の規範に従って己を律する「自主自律」、困難な場面に遭遇しても最後まで諦めずに成し遂げようとする強靭な意志を具体的な実践につなげる「意思と実践」の3つです。この教育目標の中でも私は「自主自律」を重んじておりまして、“自立”ではなく自らを律する“自律”の精神を持って、子どもたちには自主的・自発的に考えて行動できる子になってほしいと願っております。本校に関わるすべての人たちとスクラムを組みながら、生徒一人一人が目を輝かせ、何事に対しても前向きに活動できる学校を創っていきたいと思います。

様々な手法や設備を活用した、学ぶ意欲を引き出す授業づくり

教室の様子
教室の様子

――「平成29年度狛江市教育研究奨励校」に指定されたそうですね。

佐伯校長:昨年度から「自主的・自発的な生徒の育成~学ぶ楽しさを実感できる授業づくりを通して~」を研究主題として、教科の壁を越え、学校全体で授業改善に取り組んでいます。全ての教員が「課題設定」「課題解決」「協働解決」「まとめ・振り返り」の4分科会に分かれ、次期学習指導要領が目指している「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から授業を見直しています。

教師からの一方通行の授業を行うのではなく、子どもたちの「学びたい」「もっと知りたい」という気持ちを引き出し、自ら考え、自ら進んで物事に取り組む生徒を育てるための研究を進めるとともに、習熟の程度に応じた少人数指導、ICT機器の積極的な活用なども行っています。

――特徴的な設備などはありますか。

佐伯校長:本校の体育棟は、公立の学校では珍しい空調設備付のアリーナが完備されています。その他にも武道場、調理室付き特別活動室、屋上プールがあり、災害時には地域の避難所として利用されます。また予約制になりますが、体育棟は一般の地域の方も利用可能ですので、本校生徒の授業だけの為だけではなく地域のコミュニティとしての役割も担っているのが特徴です。

空調設備付のアリーナ
空調設備付のアリーナ

合唱や部活動を通じて良好なチームワークを形成

――「合唱」が盛んな学校とお聞きしました。

佐伯校長:本校では他校と比べて、学年で歌う機会が多いことが特徴です。4月は2年生が1年生にマンツーマンで校歌を教える「1,2年交流会」が開かれます。5月には3年生が修学旅行で宿舎の方に感謝の気持ちを伝える合唱、6月には教育実習生へお別れの会でサプライズ合唱をする「合唱集会」があります。

その他にも「文化発表会」や「連合音楽会」、小学校と中学校が合唱を通じて交流する「小中合唱交流会」、スキー移動教室の「感謝の夕べ」、「合唱コンクール」など年間を通じて合唱の機会が多くあり、合唱は本校の伝統的な取組になっています。相手に感謝の気持ちを歌で伝える機会を設けることで、子どもたちの成功体験や自己有用感を育み、相互の学び合いにより、伝統作りと良好な学年集団が育成されると考えています。

広々としたグラウンド
広々としたグラウンド

また、体育祭においても学年縦割りでA~Dの4チームに分かれて行う「綱引き」を去年から始めまして、合唱同様に大変盛り上がりましたし、良いチームワークが形成されるきっかけになっていると思います。

――部活動においても輝かしい実績を残されていますね。

佐伯校長:野球部や男子・女子バスケットボール部、男子・女子バレーボール部、サッカー部、女子バドミントン部、女子硬式テニス部は様々な大会に出場し都大会や多摩大会などで多くの実績を上げています。吹奏楽部も「第57回東京都中学校吹奏楽コンクール」で「東日本部門」銀賞を獲得しました。

部活動の実績
部活動の実績

ダブルダッチ部では、「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2017」のU-19部門とジュニア部門で優勝するなど、活躍は国内だけではなく世界にも広がっています。本校の子どもたちの何事にも前向きになって取り組む姿勢、チームワークの良さが、スポーツにおいても良い結果を生み出すきっかけになっていると思います。

地域や学校同士お互いの顔が見える関係で安心の暮らし。

――PTA活動について地域や保護者との連携について教えて下さい。

前田さん:本校に8割以上の子どもたちが入学してくる「狛江市立狛江第三小学校」「狛江市立狛江第六小学校」とは“顔の見える関係”として多くの交流活動を行っています。例えば、過去に地域でPTA活動をしてくださった皆様にも協力していただいている「第二育成委員会」の企画で、「科学実験の屋台村」というイベントを行っています。三小と六小の先生と二中の科学部が講師になって、会場校の教室を使い科学実験を行うイベントで、毎回100人を超える子どもたちが参加する一大イベントとなっています。昨年は、「ドライアイスで遊ぼう」や薬品を混ぜてスライムをつくる「スライム&カラフル万華鏡」、「ホログラム折り紙で作る割れないシャボン玉」、「1枚の紙で作る紙ホイッスル」を作る科学工作実験などが行われ、参加した子どもたちは大喜びでした。

PTA会長の前田さんとおやじの会会長の高木さん
PTA会長の前田さんとおやじの会会長の高木さん

また、同委員会が毎年夏秋に企画している「地域ふれあいひろば」というイベントは、3校が順番で会場になり、主に防災をテーマに、ご家族・教員・地域の方と学校で宿泊体験をします。地元の消防署や消防団にもご協力いただいて、避難シューターの体験やAEDの使用訓練、消火体験などを行います。三小・六小時代のPTA活動をしてきた方々がそのまま二中のPTAになるケースが多いのも特徴で、慣れ親しんだ者同士で和気あいあいと活動できていますし、保護者同士の連携も強く、あらゆる学校行事に対して協力体制ができているのが強みだと思います。この地域でPTA活動が初めてという方でも、この活動がきっかけで地域を好きになる、地域の皆さんと仲良くなれるなど暖かみのある関係を築いていくことができると実感しています。

――「おやじの会」の活動について お聞きします。

高木さん:「おやじの会」は、簡単に言いますと“学校のサポーター”です。例えば学校行事の時、先生とPTAだけでは手が回らない場合に準備や片付けなどをお手伝いしたり、体育祭では誘導や駐輪場所の整理をするなど、行事がよりスムーズに進むようにサポートしています。また、二中学区の夏の風物詩になっているお祭り「屋台村」を毎年夏に開催していて、「おやじの会」のお父さん達が主体となり、焼き鳥やお好み焼き、綿あめなどを販売しています。毎年開催を楽しみにしてくださる方も多く、先日の「屋台村」では400名を超える来場があり、とても盛り上がりました。

校歌が刻まれた石碑
校歌が刻まれた石碑

その他にも「おやじの会」では、学校の先生も参加する学校対抗のソフトボール大会、バレーボール大会などを企画して、子どもたちのため、地域のための活動を積極的に行っています。体育祭で使用した入退場門やスコアボードも、「おやじの会」のメンバーの有志で作成したものなんですよ。PTA同様に「おやじの会」は三小と六小の「おやじの会」から活動してきた方も多いので、率先して活動する方が多く、コミュニティがしっかりとしています。

都心からも近く自然豊かな住みやすい街。

狛江市立狛江第二中学校
狛江市立狛江第二中学校

――最後に狛江エリアについて、これからこの街に住まわれる方へメッセージをお願いします 。

佐伯校長:狛江エリアは、自然が多く素直な子どもがすくすくと育つには十分すぎる良い環境があります。住みやすいですし、子どもたちを守るコミュニティがしっかりとした安心感のある街です。

前田さん:学校と保護者、地域が三位一体となって協力していることを感じることができると思います。人と人とのつながりがとても温かい街ですね。初めてここに来た人でもたくさんの仲間ができて、毎日を楽しく過ごすことができると思います。そばには多摩川が流れていて、都心から近いのに自然の中でのびのびと子どもたちが遊ぶことができるのも、このエリアの自慢です。

高木さん: 新宿から約20分で多摩川などの自然と安心・安全のコミュニティがある住みやすい街は、なかなかないと思います。「おやじの会」はもちろん、「狛江古代カップ多摩川のいかだレース」など祭りも多く、活気がある環境も良いところだと思います。ぜひ、狛江エリアにお越しください。

校長先生
校長先生

狛江市立狛江第二中学校

校長 佐伯英徳先生(写真)
PTA 会長 前田正人さん
おやじの会 会長 高木勇悟さん
所在地:東京都狛江市猪方2-7-1
URL:http://www.komae.ed.jp/jh/02/
※この情報は2017(平成29)年10月時点のものです。