スペシャルインタビュー vol.03

老舗名店が立ち並ぶ八丁堀。そこへ新参者として飛び込んだ鰻串店「しらゆき」

鰻に魅せられ、池袋の老舗鰻屋で鰻一筋の人生を歩んできた見田さん。2011(平成23)年5月に念願だった独立を実現させ、八丁堀にこの「しらゆき」をオープン。2016(平成28)年には人気に伴い、1号店のすぐそばに2号店も構えた。看板メニューの鰻串と、そのこだわりや八丁堀という街の魅力についてたっぷりと語ってもらった。

「しらゆき」店主 見田一郎さん
「しらゆき」店主 見田一郎さん

鰻一筋で歩んできた人生

――まずは、「しらゆき」の暖簾を掲げるまでの経緯から聞かせてください。

池袋の老舗鰻店で働いているときから、いつかは独立したいと考えていました。そこに20年ほど勤め、子どもが産まれたタイミングで、2011(平成23)年に「しらゆき」を出したのです。ありがたいことにお客様も順調に増え、席が埋まって入れない方も出てきたことから、宴会にも対応できる2号店を、このすぐ近くに出しました。

「しらゆき」外観
「しらゆき」外観

――八丁堀を選ばれた理由を教えてください。

実は、知人にこの物件を教えてもらうまでは、一度も来たことはありません。オフィスが多いことも、また銀座が近いということも知りませんでした。でもそれが良かったのかもしれませんね。全く知らない土地だったからこそ気負うことなく、自分のスタイルで店を出せましたから。

お酒がすすみそうな渋い内観
お酒がすすみそうな渋い内観

他とは違う、鰻串で勝負する

――鰻串が人気と伺っています。特徴やこだわりについて教えていただけますか?

多くの方が、蒲焼きを思い浮かべてしまう鰻。でも蒲焼きというのは、鰻を味わうひとつの調理法でしかありません。ここでは7種類の鰻串を提供しているのですが、まずは理屈を抜きにして、召し上がっていただければなと。鰻が苦手という方も、焼き方、捌き方、また部位が異なるだけで大好物になったというケースもたくさんあります。鰻は捨てるところがなく、色々な味わいが楽しめる食材ですから。

他ではなかなか食べられない鰻串
他ではなかなか食べられない鰻串

――であれば、鰻串を提供している店が少ない理由が気になります。

まずは、仕込みに時間が掛かるということですね。当店の「れば」は10匹分を使いますし、串によっては20匹~30匹を使うものもあります。また、鮮度と技術が求められることも、店舗数が少ない理由ではないかと思いますね。上品な食感に仕上げるために、包丁の入れ方を工夫しているのですが、これは技術的に難しいのでなかなか真似はできません。先ほど“鰻は色々な味わいが楽しめる”と申し上げましたが、鰻串以外にも地焼きの「ひつまぶし」や「塩焼」も、ぜひ味わっていただきたいですね。

店主の魂を感じる包丁
店主の魂を感じる包丁

ビジネス街から暮らしやすい街へ

――お客様にはどのような方がいらっしゃいますか?

八丁堀という土地柄、近くの会社に勤めている方が多いですね。やはり落ち着きのある上品な方が多く、どの方もじっくりと鰻を味わってくださいます。また最近はマンションの建設が進んでいるので、ご家族で来店される方も増えてきたように思います。新参者であった私たちをオープン当時から受け入れてくれた八丁堀という街、そして何度も通ってくださるお客様には心から感謝しています。

甘いたれがマッチした絶品の鰻串
甘いたれがマッチした絶品の鰻串

――八丁堀エリアの魅力や暮らしやすさについて、どのような印象を持たれていますか?

オープンと同時期に店の近くに越してきたのですが、その当時は「暮らす街」とういより「働く街」という印象で、生活に不便を感じることもありました。しかしそれから6年しか経っていない現在では、マンションの建設ラッシュが進み、それに伴い商業施設も増え、今ではすっかり暮らしやすい快適な街だと実感しております。周辺には児童公園や子育て施設も充実しているので、子育てをする環境としても適していると思います。新旧の混在するこの街で、末永く「しらゆき」の看板を掲げていけたらと思っています。

見田一郎さん
見田一郎さん

鰻 しらゆき

店主 見田一郎さん
住所:東京都中央区新富1-15-3
電話番号:03-6280-4524
※この情報は2017(平成29)年10月時点のものです。