ノクトンブル オーナーシェフ 高間航さん インタビュー

落ち着きと活気のある街で、最上級のフレンチを堪能できる「ノクトンブル」

小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅から北に徒歩10分。「ウルトラマン商店街」沿いに静かにたたずむ「ノクトンブル」は、2015(平成27)年の開業以来、近隣の人々を中心に愛用されているレストラン。祖師谷大蔵周辺では飲食店でも早く閉まってしまうお店が多い中、「ノクトンブル」は平日は深夜0時、週末は深夜2時まで食事ができるという稀少なお店。このお店のオーナーはボストンテリアのイギーくん。その下で働いているのがシェフの高間航さんだ。

オーナーのイギーくんと、シェフの高間さん
オーナーのイギーくんと、シェフの高間さん

もともとは都心の高級店で腕をふるってきた高間さんが、なぜこの地にお店をかまえたのだろうか。今回はお店にかける想いと、祖師ヶ谷大蔵の街の魅力について、高間さんにお話を伺った。

フレンチ、イタリアン、洋菓子。
数々の経験を積み、新たに再出発。

――シェフのこれまでの経歴と、お店を始められた経緯についてお聞かせください

高間さん:僕はもともと神奈川県の三浦出身で、専門学校に入る時に東京に上京。そのまま東京をメインに働いてきました。最初に入ったのはフレンチのレストランで、その後2店舗、計6年くらいの間フレンチの勉強をしていました。それからはイタリアンや洋菓子店なども経験し、30歳くらいの時に現在新丸ビルにある「LE REMOIS(ル レモワ)」というお店で、もう一度フレンチのシェフとして働くことになりました。

オープンキッチンでシェフとの会話も楽しい
オープンキッチンでシェフとの会話も楽しい

高間さん:この店は2015(平成27)年の12月にオープンしました。「ノクトンブル」という名前には、自分自身が夜型の生活だったこともあり、やるならそういう方向性の店のほうが楽しめるのではないかと思ったので、フランス人シェフに「夜を楽しんでいる人」を表す言葉を聞いてみたんです。そうしたらこの言葉がいちばん近いんじゃないかということで教えてもらい、店名にしました。

――お店の形態としては、レストランになるのでしょうか。それともビストロでしょうか?

高間さん:それは使う方次第だと思っています。レストランだと思って来ていただいてもいいですし、ビストロのように気軽に使っていただいてもいいですし。一人でやっているので、サービス的にはそこまでできませんが、料理はレストランに負けないものを出しているつもりです。
実際にいらっしゃるお客さんの中にも、記念日のお祝いとしてコースを頼まれる方やアラカルトで日常的に利用される方もいらっしゃいます。前菜とワインだけで、バーのような感じで使う方もいらっしゃいますし、自由にお使いいただければと思っています。

アラカルトの数々
アラカルトの数々

「街のにぎわい」と「落ち着き」を兼ねそなえた「祖師谷大蔵」

――祖師ヶ谷大蔵という街を選んだきっかけは何だったのでしょうか?

高間さん:店を探し始めた頃は、実は渋谷から代々木上原の辺りを探していたんです。でもなかなか「これだ!」という物件が出てこなくて。そんな時に世田谷で開業されている先輩に「お前の店なら世田谷でもいけるんじゃないか」という助言をいただいたんです。そこで探すエリアを変えて、経堂、祖師ヶ谷大蔵、成城とこちら側も見て回ることにし、その時に初めてこの街に来ました。

――数ある候補地の中から、祖師ヶ谷大蔵を選んだ決め手を教えてください

高間さん:最初から街として「にぎやかさ」と「落ち着き」のある場所に店を出したいなと思っていました。そうすると、経堂は商店街も人の流れも四方に散らばっていて、成城は客層はマッチするんですが、食事をするような店があまりない街で。成城の人はわりと、ほかの街に食べに行くみたいなんですね。ですので、そういう人たちにも気軽に来てもらえる近さと、商店街のにぎわい、そして落ち着いた住宅街があるこの「祖師谷大蔵」に決めました。

お店の一つ一つに込められた想い

――お店の雰囲気づくりで大切にしている点は何ですか?

高間さん:実は、最初はコースだけのお店をやろうと思っていたので、最初の段階では「高級店の印象が付いても構わないので、限られた人にクオリティの高いものを提供できるような作りにしたい」と伝えて、設計してもらいました。ですので、外からは中の様子が見えないような造りになっていますし、着席した時にも、外の人と目線が合わないような窓の高さになっています。店内でもカウンター席の人と、奥のボックス席の人の目が合わないようになっていたります。そういうところはこだわっているポイントです。

こだわりがつまった落ち着きのある店内
こだわりがつまった落ち着きのある店内

高間さん:また、居心地の良い店を目指しているので、ほかにも床をじゅうたん敷きにしたり、椅子も布張りのものにしたり、音を響かせずに吸音することで落ち着いて会話ができるということは配慮しています。

――実際にはどんなお客さんが来られていますか?

高間さん:時間帯でだいぶ変わりますが、平日の早い時間帯には、男女のペアの方や女性のグループの方が多いですね。年代は幅広くて、30代から70代くらいの方まで満遍なく来て頂いています。夜も9時を過ぎれば、仕事終わりの男性のお客様がだんだん増えてきますね。
平日は予約をせずに来られるお客様が中心ですが、週末はご夫婦の記念日ということで予約をされる方や、お子様連れの家族の方の利用もぐっと増えています。

――おすすめのメニューと、料理のこだわりについて教えてください

フォアグラクレームブリュレ
フォアグラクレームブリュレ

高間さん:フレンチといえばフォアグラが一番わかりやすいと思うので、初めての方にはフォアグラ料理をおすすめしています。中でも、前菜の「フォアグラクレームブリュレ」は珍しいかもしれないですね。見た目はデザートなんですが、食べると塩味で、フォアグラを使ったクレームブリュレになっています。食事のスタートにパンなどに付けて召し上がるのがおすすめです。甘口のワインがよく合いますよ。メニューは全体的に、「アレンジをしすぎない」ということを意識しています。僕が実際にレストランやビストロで食べて「美味しかったな」と思った料理をあまりひねりすぎず、オーソドックスに作るようにしています。こういう場所ですから、お客様には肩肘を張らずに、落ちついて過ごしていただきたいと思っていて、メニューも全部日本語で書いています。

自分だけのこだわりをもって暮らす

――高間シェフが考える、祖師ヶ谷大蔵エリアの魅力とは何でしょうか?

高間さん:自分もこの近くに3年暮らしてみて、日々感じるのは「落ち着いている街」だということですかね。シンプルな街ですが暮らしやすいんです。逆に言えば、派手さはないですが、あんまり頑張りすぎていない感じがして、自分には心地の良い街です。
お客様を見ていて感じることは、この辺りの方は食事で言うと良いものを食べたり飲んだりされていて、その経験を踏まえた上で、あえてこのエリアに住んでいる、という感じがします。行きたいお店も絞られていて、自分なりのスタイルができあがっている方が多いという印象ですね。

広々とした綺麗な店内
広々とした綺麗な店内

高間さん:個性的だなと思うのは、やっぱりこの商店街ですね。商店街がすごく活気があって、色んなイベントや交流もあります。うちのお客様を見ていても、年齢や性別関係なく、すぐに仲良くなられている方が多いです。都心だとそういう光景は見なかったですから、フレンドリーさ、親しみやすさなどもある街だと思います。

――今後のビジョンについて教えてください

高間さん:今後は、店を拠点に何か新しいことができるのであれば、積極的にやっていきたいと思いますし、ご近所のエリアのイベントに出展したり、近くのお店と一緒に何かコラボなどもできれば面白いと思っています。そうすればお客さんももっと楽しめると思うので、今後は「楽しいこと」を増やしていきたいですね。

ノクトンブル

オーナーシェフ 高間航さん
所在地:東京都世田谷区祖師谷4-24-23
電話番号:03-5787-7255
営業時間 18:00~24:00 ※金・土曜は深夜2:00まで、日曜日は15:00~22:00
定休日 水曜日
URL:https://www.noctambule.net/
※この情報は2018(平成30)年3月時点のものです。